第三十四章 僧侶と司教-3
「そして、何と答えたのかな・・・?」
官能の波を一旦途切れさせた男の質問に、王妃は懸命に声を絞り出す。
「私は淫乱・・・・なん・・です」
「ふっ・・・・」
男の笑った息が耳をくすぐると、マチルダは頬を真っ赤に染める。
「い、いやぁ・・・」
イヤラシイ自分を知られてしまった。
大好きな僧侶に。
だけど。
気持ち良かった。
何故か嬉しかった。
長い間閉じ込めていた欲望への恐怖から開放された気分だった。
もっと言いたい。
淫乱な自分を晒したい。
本当の自分を隠して怯えるのはもうイヤだ。
全てを知って欲しかった。
尊敬する大好きな僧侶に。
何時もマチルダを優しく包んでくれていた。