第二十八章 絡めとられる心-1
第二十八章 絡めとられる心
何本もの赤黒い舌が水晶に伸びていく。
「あああ、い、いい・・・いいっ」
辿りついた感触がマチルダに声を出させる。
満たされた欲望が唇から白い歯を覗かせてしまう。
「あっ・・・んっんっんっ・・・あんっ」
マチルダの両腕は、さ迷いながら何かを探す。
長い足は開かれ秘密の場所がむき出しになっている。
気品ある王妃は、もうそれを待つまでになっていたのだ。
夢の中で犯される。
無数の蛇がマチルダの身体に絡みつき、愛撫を繰り返すのだ。
ネットリとした官能の波がマチルタを包み込み蹂躙していく。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、あふぅっ・・・」
閉じ込めていた欲望が目覚めていく。
沸き上がる快感は泉となってマチルダの花園を濡らす。
「いいっ・・・いいっ・・・・もっとぉ」
欲望以外の感情は消えていた。
毎夜の調教が一切の理性を残す事を許さなかった。
マチルダがいくら努力しようとも、夢という心の無防備な状況では逆らう事は不可能なのだ。
心が変えられていく。
奥底まで邪悪な欲望が支配していくのだ。