第二十七章 水晶の魔力-4
いや、最初の頃は抵抗していた。
何度も逃れようとするのだが、毎夜の悪夢はマチルダを開放してくれはしなかった。
受け入れる返事をするまで、執拗に邪悪な行為を繰り返すのだった。
それは今まで受けた事の無い、微妙で繊細な愛撫であった。
マチルダの身体の隅々まで知り尽くしたような、絶妙のテクニックで翻弄するのだ。
いつしか拒む事を諦め、清楚で気品ある王妃の仮面を脱ぎ捨て、獣じみた行為を受け入れるようになってしまった。
勿論、夢の中での事だったが。
毎夜行われる調教は、マチルダを変えていく。
もう今では、素直で従順な奴隷の如く命令を待つようになっていた。
そう。
それが快感であった。