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王女と王妃を調教する:呪われた王宮〜宿命(さだめ)を負う聖少女の物語
【ファンタジー 官能小説】

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第二十二章 消えた男-1

第二十二章 消えた男

僧侶が壁に埋め込まれたランプに火をつけると、聖堂の石の床が浮かび上がった。
所々目に付く染みを見つめながら、僧侶は感慨深気に見回すのだった。

もう何年になるだろうか。
今でも、あの日の喧騒が聞こえてきそうだ。
そして、今も謎に思うのだった。
  
※※※※※※※※※※※※※※※

(幸せになるのだ、マチルダよ・・・。)
最愛の少女の面影を胸に残し、僧侶は聖堂への暗闇を歩いていた。

もう何十年も通った道は、目を閉じても歩ける程であった。
しかし僧侶は油断無く歩を進めている。

マチルダが助けた男が聖堂にいる筈だ。
邪悪な魂を宿しているという。
マチルダをあれ程怯えさせる位、強大な悪魔の心を持つ者だろう。

(早く行って、トドメをささねば)
いくら慈悲深い僧侶でも、そんな汚れた魂を神聖な聖堂に置きたくは無かった。


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