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王女と王妃を調教する:呪われた王宮〜宿命(さだめ)を負う聖少女の物語
【ファンタジー 官能小説】

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第十八章  マチルダ-4

「そなたは・・・・」
僧侶は搾り出すように話し出した。

「力を・・・力を持つ者じゃ・・・・」
薄闇の中、幼子はジッと聞いている。

「決して・・・・」
ゴクリと僧侶の喉が鳴った。

「決して人に見せてはならんっ。
 そ、その力を利用されてしまう・・・。
 恐ろしい・・・・魔物に・・・・」

「魔物・・・?」

「そうじゃ、代々わし等、僧侶が封じ込めてきた魔物じゃ」

二百年の間、ジューム国に言い伝えられてきた伝説を僧侶は幼子に話し出した。
時折、小首をかしげながらもマチルダは僧侶の話を心に刻みこんでいった。

「時が来れば・・・・」
僧侶は自分にも言い聞かせる如く呟いた。

「いや、その前にこの国は滅びるじゃろう。
 その方がいいかもしれん・・・・。
 このまま魔物を封印したまま朽ち果てていけば、
 お前は危険な目に合わずにすむ」

僧侶はもう一度マチルダの肩を掴むと、真剣な口調で繰り返すのだった。

「良いか、マチルダ・・・・・。
 誰にも・・・誰にも見せるではない。
 そなたの力を・・・・。
 いつかこの国を出るのじゃ・・・。
 そして幸せになるがいい」

僧侶の気迫のこもった言葉に、幼いマチルダはコクリと頷くのであった。


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