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王女と王妃を調教する:呪われた王宮〜宿命(さだめ)を負う聖少女の物語
【ファンタジー 官能小説】

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第十七章  祈り-3

不条理な営みが呪いを消していく。
ルナは欲情に狂うことなく、妖力を蓄えていったのだ。

美貌は一層際立ち、女神のようである。
ディオンも国で一番とも言える程の、逞しい肉体を持つようになった。

領内はおろか、遠くの国まで二人の美しさは評判になっていた。
既に呪いは解けているのかもしれない。

しかし、二人は見えない何かを恐れて「儀式」をやめる事が出来なかった。
呪いが消えていなかったら、再び愛するディオンの生気が失われてしまう。

ルナのケダモノの心が蘇る。
「過ぎ越しの儀式」を続けていれば、その日だけの地獄ですむのだ。

しかし、何度迎えてもルナには辛かった。
こうして清い心で祈れば祈る程、死にたい位、後悔が募るのだった。

男達から強烈な官能と精気を受取る事は出来た。
しかしルナにとって、ディオン以外の男との交わりは地獄の苦しみだった。

子供でも授かればとも思ったが、呪いが続く内はやはり怖かった。
母マチルダと自分を重ねてしまう。

「お母様、御教え下さい・・・」

ルナは祈る。
聖剣に向かって。

もしかしたらジュームの精霊が、何かを告げてくれるかもしれない。


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