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王女と王妃を調教する:呪われた王宮〜宿命(さだめ)を負う聖少女の物語
【ファンタジー 官能小説】

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第一章 出馬式-2

(いってらっしゃい、アナタ・・・)
(いってくるよ、ルナ・・・)

言葉は交わさずとも、互いの心の中が分かる二人であった。

無論、これはルナの強い妖力のせいだ。
ジューム人の末裔である母のマチルダの血を受け継いだルナは、不思議な力を持つようになったのだ。

同時に、悪魔の呪いも受けてしまった。

魔性の僧侶であったアズートを倒してから五年、アキシニス王国は平和と繁栄を謳歌していたが、それは全てルナとディオンの愛を犠牲とした悲痛な試練によるものだった。

アズートの邪悪な精気を体内に受け入れてしまったルナの心は淫乱に染まり、男の精気を貪欲に吸い取り、それなしでは生きられない体になってしまった。

ディオンの姿が見えなくなっても、まだ王宮のテラスから見送っていたルナは、今は健康な黒髪に戻った夫の面影を「あの日」に重ね、ここまでの二人の苦しい道のりを辿るのだった。


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