第三十二章 儀式-7
メス犬が吠えている。
ルナはキエフの毛むくじゃらの身体に後から抱きかかえられるように突上げられている。
「あーん、ふぅーん。
いいっ・・いいっー・・・。
何度でも、いっちゃう・・・いいー」
ゾフィーとルーダの差出す顔を愛おしそうに抱きしめ、交互にその舌を味わっていく。
「うっ・・・ああ・・・ふ・・・ん・・・。
あうっ・・・。
はー・・んんん・・ぐ、う・・・」
【女王様、ルナ女王様ぁー・・・】
五人の男達の声が重なっていく。
もう、誰が誰だかわからなかった。
「あっはっはぁあ・・ん。いいっ・・・。
あ・・ん。
もっと・・・もっと・・・突いて・・・。
いくっ、いくー・・・キエフー・・・。
ゾフィー、ルーダ、ジッタ、クルツ・・・。
みんな、みんな好きよっ、愛してるぅ」
【おおお、ルナ女王様ぁ・・こ、光栄です】
交わっていけばいく程、男達はルナに心酔していく。
もう心はルナの奴隷であった。
「違うっ、違うのー・・私が奴隷なのぉ。
貴方達国民のメス犬なのー・・・ああー」
(アナタ・・ディオン・・・。
見ていてくれますか・・・?
こ、この淫乱なルナを・・・)
(ああ・・見ているとも、ルナ)
王宮の間の隣の部屋から額縁の穴を通してディオンはジッと目を凝らしていた。
股間は熱く、はちきれんばかりになって膨らんでいる。
勿論、見ている事は苦しかった。
愛する妻が五人の男達に犯されている。
普通だと気が狂う筈だ。
いや、既に狂っているのかもしれない。
アズートに呪いをかけられて一度は死ぬ決心をした二人だった。
あのまま死んだ方が幸せだったのかもしれない。