女らしく【11】『ゲームと王様と月見酒』-3
「5は?」
「………我輩…」
パチィィィン!
再び鳴り響く乾いた炸裂音。可哀想だが大和じゃなくて良かった…
「流石に2連発はキツイデス!我輩…変な世界に目覚めそうデシタヨ!!」
額と右頬を押さえて泣きそうな博士。哀れの一言に尽きるな…
「はい王様だぁれだ?」
無情のゲーム続行…
「Yes♪我輩デース♪」
ようやく楽しめそうな博士が嬉々として割り箸を振り回している。
「では…8番ガ…6番を切り刻ム♪」
「はい、猟奇的な命令は無効。次いくよ」
「何デ!?イジメデスカ!まっど差別デスヨ!」
「はい、王様だぁれだ?」
無視され、本気で泣きそうな博士…
しかも、博士はその後もビンタとか何発もやられていた。
「じゃあこれ最後ね♪王様だぁれだ?はぁ〜い♪」
最後の最後で女王が…
「うふふふ♪じゃあねぇ…7番がぁ…」
ゴクリッ…
「4番にちゅう〜♪」
ちゅう!?!?
自分の番号は……っ!!
4!
やめてくれよ神様…詩乃だけは…そしてお願いします…大和を……
「俺、7番…」
ラッキーセブンを引いたのは大和!
「4番はいないのかなぁ♪」
「オレっ!…よ、4番!!!!」
神様!最高だよアンタ!愛してるよ!大和の次にだけど…
「だめだめだめぇ!」
「おいっ!アンタ仕込んだだろ!」
詩乃と稲荷が吠える。
「ウウン。仕込ンデナイヨ。誤解ダヨ、稲荷クン♪」
「ふざけん…もがっ!?」
稲荷と詩乃の口に猿轡がかまされ、手足を縛られる。
「静カニシマショウ♪」
「ソウデスワ♪」
いつの間にかグルになった奏とミリィの仕業だ。
「じゃあ…大和やりなさい♪」
「ち、ちょっと待て!良いのかマコトは!?」
「えっ…あ…うん…
げ、ゲームだから…大丈夫だ……」
心臓は高速ビートを刻み、体温は軽々と沸点を超える。