第二十三章 奉仕する奴隷-3
何と淫靡な光景であろう。
あれ程憎んでいた筈のアズート司教のコックを、清純な王女ルナがあられもない姿で美味しそうに咥えているのだ。
ジューム人から贈られたドレスは無残に脱ぎ捨てられ、透通るような肌を晒している。
光り輝く聖剣は只の鉄の塊と化し、虚しくルナの傍らに横たわっていた。
その隣ではルナの母であるマチルダ王妃が、これもルナの最愛の恋人であるディオンのコックを生まれたままの姿で味わっている。
豊満なバストはディオンの逞しい腕にもてあそばれ、余りの快感に時折顔を上げ、声を出している。
「ああんっ、いいっ・・ディオン」
ルナはその声を聞いても何も思わなかった。
いや、むしろ嬉しかった。
母と恋人を共有しながら、どす黒い快楽に身を落としていくのが気持ち良かったのだ。
ルナの心は、もう悪魔に支配されていた。
「ふふふ・・どうだ、ディオン。
気持ち良いだろう?」
皺だらけの手をルナの頬にあてて言う。
「ハ、ハイ・・・司教様、あああ」
灰色の瞳を向けて、ディオンも微笑む。
「お前達はワシの奴隷だ。
マチルダも精々味わうが良い・・・
娘の恋人をな・・・」
「ハイ、司教様・・んんん、ディオン。
もっと感じて・・あああ、ルナ。
とっても逞しいわ、貴方のディオンは・・・」
「嬉し・・・い、お母・・様」
心から微笑むルナであった。
三人はアズートの奴隷と化していた。