第二十二章 地獄の風景-3 (ディオン、私を見るのよ・・・) ディオンはその瞳をこじ開けるように王妃の瞳を見つめた。 大きな金色の瞳は長い睫毛に蔽われ、美しく光っている。 (愛していますよ・・・ディオン) 唇が迫ってくる。 身体中が痺れていく。 『ぼ、僕も愛していま・・・』 最後の言葉を、王妃の唇がふさいだ。