第二十一章 最後の闘い-2
「くっくっく・・・。
マチルダめ・・・。
王が死んだばかりというのに、
このヨガリようはどうだ・・・。
しかし、次の男をコイツに与えねばのう。
だが、王のように神聖な精気を持った
人間となると・・・」
アズートがフト目を向けると、テーブルの上の水晶玉が金色に反応していた。
王妃を放し、それに近づいて手をかざすとルナ達の姿が映った。
「おおお、ルナではないか・・・。
ディオンも一緒かっ、これはいい・・・。
こいつ等がいればマチルダには用はないわ。
くっくっく・・・」
アズートの瞳が、不気味に光っていた。