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王女と王妃を調教する:呪われた王宮〜宿命(さだめ)を負う聖少女の物語
【ファンタジー 官能小説】

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第十五章  キエフの村-1

第十五章 キエフの村

ルナとディオンは、何日もかけて川を下った。
濡れた身体を焚き火で乾かし、寄りそうように眠った。

もう大人に成長した二人の身体であったが、まだ心は幼いのか清い関係を保っていた。
ディオンの方はルナに対する崇拝の気持ちが占めていたが、ルナは必死になって自分の心と闘っていた。

母の痴態を見てしまってからは、自分の身体に流れる淫乱な血が怖かった。
最近はみなくなったが、アズートに催眠調教された淫夢も生々しく記憶されている。

(お前には、淫乱な血が流れている)
アズートの声が頭に響いてくる。

(う、嘘よ・・・)
必死に否定するルナを、大トカゲが嘲笑う。

(お前はマゾなのだ・・・)
(い、いやっ・・いやぁ・・・)

いつ、自分が狂ってしまうか考えただけでも恐ろしかったのだ。

今は、こうして清い関係でディオンに抱かれていられる事が唯一の幸せであった。
川の下流にイカダを止めると、ディオンが言った。

「ここまで来れば、もうすぐジューム国の方角に出られると思うよ」
先に川に下りたディオンがルナを抱いて岸に運ぶと、その体温の異常さに気付いた。

「ど、どうしたの・・凄い熱だ・・・」
なれない逃亡生活に、ルナの身体は弱り切っていたのだ。

「ううん・・大丈夫よ、ディオン・・・」
「そんな事は無いよ、この熱は・・・」

少し休んだ後二人は森の奥に進んでいった。
ルナを背負いながらディオンは焦っていた。

食料も後、僅かしかない。
さすがに、この辺の地理には疎かった。



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