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王女と王妃を調教する:呪われた王宮〜宿命(さだめ)を負う聖少女の物語
【ファンタジー 官能小説】

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第十章 逃亡-1

第十章 逃亡

「ルナッ・・ルナ・・・」
愛する男の声が聞こえる。

背中が妙に温かく柔らかだった。
心地良い感触に包まれている。

「ルナッ・・大丈夫かい・・・?」
確かにディオンの声であった。

だが、ルナは目をあけるのが怖かった。
意識を取り戻すと、再びあの地獄に引き戻されそうな気がするのだった。

「ルナ・・・」

それでも愛する男の顔が見たくて、ルナは目蓋を開け金色の瞳を見せた。
薄っすらとぼやけていた焦点が合うと、そこにディオンが微笑んでいた。

「良かった・・気が付いたかい・・・?」

「ディオン・・・」
ルナは思わず男の首に手を廻すと、力の限り引き寄せた。

「オ、オイッ・・ルナッたら・・・」
そう言いながらも、ディオンは幸せそうにルナの温もりに身を任せていた。

「怖かった、怖かったの・・・」
ルナの怯えた心がディオンの中に入ってくる。

さっきも暗闇の中から、ルナの声がハッキリと頭の中に届いたのだ。
ルナの不思議な力を幼い頃から知っているディオンは、疑いもせずにルナの姿を庭に探し出したのだった。
今もルナの細い肩を抱きしめながらも、心の奥底に潜む恐怖を感じとっていた。

どれくらい時間が経ったのだろうか。
顔を上げて、涙で濡れた金色の瞳をみせるルナがディオンに言った。

「一緒に逃げて・・ディオン・・・」
ディオンはその美しい頬にそっと口づけをすると、優しく頷いた。


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