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ヤクトリの女
【熟女/人妻 官能小説】

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馴染みの場所で-6

3人の捜査官達が課長室に入りドアを閉めると拠点に出入りする配達人の静止画の写真を2枚渡して、

「その男は、拠点と疑われる場所にツープッシュの配達とツープッシュの売上の回収を行なっているらしい。」
「その男を調査して欲しいの、あなた達に。」

と話すと銀三から貰ったメモを読み上げ、車の車種、ナンバーを伝える。捜査官達は慌てて、手帳にメモしていく。捜査官の1人、山田が、

「課長、この男の情報は何処から?」

と聞くのを手で制して、

「ごめんさない、何処で入手したかは話せない。」
「この情報を手に入れる為に交わした約束を破る可能性が有る。」
「話せる時が来たら、私から全員に説明します。」
「それまでは、誰を内偵しているのかも含めてあなた達3人以外に口外無用よ。」

と真理子は捜査官達を順に見て行き強い口調で話す。捜査官達の顔に緊張が走る。真理子は、

「先ず、その人物が誰か特定して。」
「車の情報が役立つかも、その男はその車で拠点に来たらしい。」
「山田君がリーダーで捜査始めて。」
「山田君、状況を逐一報告。」
「待機には車両の内偵から一組外して回すわ。」

と話を終える。山田が、

「はい!逐一報告します。」
「すぐに取り掛かります。」

と言い、みんなで一礼して出て行く。山田達の表情に緊張も有るがやる気が表れているのを見て真理子は微笑む。

(ツープッシュの捜査を再開して初めてと言って言い有益な情報だ。)
(山田君達も期待してる様だ。)
(摘発に繋がる手掛かりになって欲しい。)

考え、自分も少し気持ちが高まっているのに気付き苦笑いする。

(冷静に、焦らないで。)
(私が間違えば、部下達の働きが無駄になるだけで無く危険に晒すわ。)

と真理子を自分を戒めた。


 銀三は、自宅に戻ると風呂に入りすぐに寝た。数時間寝ると眠気も取れ、近くの弁当屋に遅い朝食を買いに行く。弁当を食べ終わり、お茶を飲んでいるとイチから電話の着信が有る。銀三が、

「よっ、早速情報が入ったのかい?」

と笑いながら話し掛ける。イチも笑いながら、

「さっきリュウが電話掛けて来たんだ。」
「ツープッシュの配達の途中だったらしい。」

と言い、

「リュウの話じゃ、もう電車痴漢は止めたと言ってた。」
「リュウが聞いたらしいんだ、こんどはいつかと。」
「サツがうじゃうじゃ居るからもう止めたと言われたらしい。」
「それと繁華街から女を見つけてツープッシュ使ったレイプも、サツかヤクトリかが嗅ぎ回っているから止めたと言っていたって。」

と話す。銀三が唸り、

「連中は、もう十分に客掴まえたのかな?」

と聞くと、イチも

「うん、それを聞いて見たんだ。」
「リュウの話じゃ客関係の話聞いても怒鳴られるらしい、余計な事は知らないで良いって。」
「配達も住所と名前の紙渡されて何も客と話すなと言われてるらしい。」
「その紙も配達終わったら回収されるって。」

と言う。銀三は笑い、

「下っ端だからな、しょうがねぇわ。」

と言うとイチは、

「リュウの話だと、注文は別な所で受けてそこからの指示で客にツープッシュを持っていくんじゃ無いかって。」
「あの喫茶店の半グレ達が客とのやりとりしてる様子が無いし、上の人間の指示で客の情報をメモしてるのを何度も見ていたらしい。」
「それに、時々コンビニにツープッシュを梱包した箱を持っていって宅急便で送ってるって。」
「コンビニに持っていく人間もみんなで持ち回りにしてコンビニも変えているって言ってた。」

と話す。銀三は驚いた様に、

「通販もやってんのか。」
「俺達が思っているより、連中繁盛してんじゃねぇか?」
「拠点も、あの喫茶店以外も有るとなると。」

と言う。イチが、

「リュウの話じゃ、飯や酒も最近良くなったって言ってた。」
「儲かってるんじゃないの。」
「これ位だけど、リュウから聞いた話。」
「大した話じゃ無いけど、銀さんに伝えようと思って。」

と話す。銀三は頷き、

「イチ、ありがとうよ。」
「俺達には大した話じゃ無いかも知れんが、ヤクトリには意味有るかもな。」
「ああ、そうそう。」
「毎日拠点にツープッシュ配達に来るヤツ分かったから、昼過ぎに課長に録画持って行ってやったんだ。」
「駅まで走って取りに来たわ、驚いた。」

と話すとイチも驚いた様で、

「銀さんも仕事早いなぁ。」
「これって、リュウの為になるかな?」

と心配そうに言う。銀三は、

「イチ、俺達は出来る事をしている。」
「課長には成果が出たら取引を約束させた。」
「俺は、前に事が進んでいると思うぜ。」

と安心させる様に話す。イチも、

「うん、そうだね。」
「ありがとう、銀さん。」
「もう一仕事有るんだ、またね。」

と言って電話を切る。銀三は少し考え、真理子から貰った名刺を見て自分のスマホに番号を入れる。

(公衆電話まで行くのが面倒だ。)

と思い、真理子の直通の携帯に電話する。すぐ真理子は出た。銀三は、拠点にいるヤツの話だとして、電車の痴漢やレイプは警察などの取り締まりや捜査の影響でもう止めた事、客からの注文は他所で受けて、例の拠点ではその客情報で配達や宅急便の手配をしてる事を話す。

真理子は驚いている様だった、銀三はこの情報も役立ったか聞くと真理子は認めた。銀三は、取引を忘れるなと言って電話を切った。


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