14)三者の心の中-1
14)三者の心の中
ゆうこがバスルームに消えて、部屋に雄一と二人きりになってしまった時、さなは照れ臭くて、直ぐに布団を敷いて、文字通り掛け布団を頭から掛けた。
やはり、昼間の事を思い出すと、今更ながらすごく恥ずかしい。先生はたぶん、自分みたいな子どもの裸なんて何とも思っていないんだと思うけど、それでも少女本人にとっては、人前で、しかも男性の前で『逝った』事はあまりにも恥ずかしい事だった。
それでも、昼間は取材に対する責任感で一生懸命だった事もあって、恥ずかしいという気持ちは感じなかった(感じているヒマが無かった)けど、今、自分の全てを見られた先生と二人きりになるのは、すごく気まずくて恥ずかしかった。
だから、ゆうこから「 今日は疲れたんだから、もう寝た方がいいんじゃないの 」と言われて、逃げ道を用意してもらえた気がして、直ぐにその通りにした。
でも、急いでいたから、最近は使っていない厚手の布団を、勢いで頭からかぶってしまった。だから、少し暑い。
早く眠ってしまおう… そうしたら、もう恥ずかしくなくなるから…
そう思って、目を閉じて心を無にしてみる。
でも、そう考えれば考える程、全然眠くならない。いつもなら、布団に入って数分で眠りに落ちるのに、今は頭の中で勝手にいろいろな思いが湧いては回っている。
しかも、布団が暑い。もう、身体中が汗ばんでいる。それに、わざと壁側を向いて寝ているので、下になっている右側の肩や腰の骨が少し痛い。
でも、寝て直ぐに布団をまくったり姿勢を戻すのも不自然に思える。すぐそこにいる先生に 寝ている振り をしているとバレるのも恥ずかしい。
だから、もう少し我慢しようと、さなはしばらくは頑張ってみたが、それでも無意識で、いつの間にか両方の足だけは布団から出していた。
やがて、ゆうこが風呂から戻ってきた声が聞こえた。正直、ほっとする。
ゆうこさんの声で目が覚めた振りして布団と姿勢を直そう…
それなら自然だ。
しかし、そのタイミングを計っていた時に、信じられない内容の会話が聞こえてきて、さなは動けなくなった。
「 セックスして! おばさんに雄一くんのを入れて! お願い! 」
布団越しではあるけれど、ゆうこの声で、はっきりと聞こえてしまったのだ。
さなは、小学生とは言え、6年生ともなると『セックス』や『入れて』の意味ぐらいは分かる。
最近は、小学校の性教育でも、ある程度はっきりと説明する学校が増えているし、ネットでも情報はたくさん入って来る。さなは普通の少女であるが、普通だからこそ、人並みに性の話題には興味があるし、人並みにネット検索もしているのだ。
どうしよう… ゆうこさんが先生に… セックスの相手をお願いしている… わたし、どうしよう…
さなは、心だけは動き回っているが、身体は全く動かなかった。
部屋の外に出るべき… でも、今の会話、聞こえてたらいけない話なんじゃ… でもでも、ここに居るのは一番まずいんじゃないの…
心がパニックを起こしている少女の側で、また別の音と振動がしてきた。
これも、直ぐに何か分かる。ゆうこさんが布団を敷いている音だ。しかも、わたしの横に…
どうしていいか分からない。でも、一つだけ分かる。もう、動く事が出来ない事だけは。
いつの間にか心身ともに汗びっしょりになっていたが、さなはその事に全く気付いていなかった。
〜〜〜〜〜〜
敷布団を2枚、勢いのまま、さなの寝ている隣に敷いた。
掛け布団は…? セックスするのには必要ない! 枕も要らない!
これで準備、出来ちゃった?
ふっと生まれた心の隙間で、ゆうこは自分が丸裸になっている事に気が付いた。
敷布団の横に、さっきまで自分を覆っていたバスタオルが落ちている。
下を見ると、少し垂れかけた、でも大きな胸が見えた。
その固まりが邪魔をして、もっと恥ずかしい所は、自分からは見えない。
でも、きっと、雄一くんの目には、しっかりと映っているんだと思う。完全につるつるの無毛のおまんこが…
生えてないから、スジまで見えてるんじゃ…
そう頭に浮かんだ時、急に脚が震えだして、立っているのが難しくなってきた。
思わず、右腕で胸を、左手でおまんこを押さえる。
脚の震えは止まらない。
がくがくがくがく…
立っているのがやっとだが、雄一の反応も、とても気になった。
でも、恥ずかしくて顔を見る事が出来ない。
それでも勇気を出すしかない。
「 雄一くん、お洋服脱いで、こっちに来て 」
ゆうこの口が、思い切って声を出していた。
すると、ゆうこの視界の端の方で、輪郭が動く気配がした。
無意識で目の焦点を合わせると、雄一が素早く服を脱ぎ捨てて全裸になっていくところだった。
スリムな身体を覆っていた服の上からは想像出来なかったが、しっかりと筋肉が付いている。
やっぱり男の子なんだ…
ゆうこが感心したその時、パンツを脱いで全裸になった雄一の股間で、
ぶんっ!
と、何かが勢いよく上向きに跳ね上がるのが見えた。
えっ… もしかして… でも…
ゆうこの焦点が合った視線の先で、予想外に大きなモノが緩やかな曲線を描いてしなりながら反り返っている。
うそ… すごい…
第一印象は 大きい… だった。
そして すごい反り返り…
更に 太い…