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桜色
【初恋 恋愛小説】

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桜色-1

初めてあなたと出会ったのは桜の季節でした。
真鍋 美那 (なまべ りな)15歳
新しい制服 期待と不安の中で高校の門に入って少し時間が早かったので中庭に行くと、桜が風で舞っていた…キレイ。思わず見とれてしまった。何分見ていただろう。気づくと一人の男の子が私と同じように桜を見ていた。彼も私に気付いたようで二人の視線が絡み合う。
私はその時彼に、恋をした。
新入生が増えてきて、彼は軽くお辞儀をすると足早に歩いて行った。私も慌てて彼の後を追った。
『あの…』私が声をかけると彼は驚いた顔をしていた。
『私、真鍋 美那です。よかったら友達になってくれませんか?』彼はまたびっくりした顔をして少し照れながら
『俺は、本田 悠都(ほんだ ゆうと)よろしくなぁ』そう言うと私の頭を撫でた。
悠都クンって言うのかぁ〜かっこいい。なんてボーっとしながら考えていると
『美那ちゃん。おいてっちゃうよ』眩しい笑顔の悠都クンカッコ良過ぎだから♪クラス票を見ると『あっ!同じクラスだぁ』二人の声がはもった。『1年間よろしく-☆』また同時。二人で笑っちゃったんだよね。今でも覚えてるよ!あの時からずっと悠都に恋してる。


『お〜い。美那。何ボーっとしてるんだ?』今日に悠都の顔が目の前に来た。
『うわぁ〜。びっくりするじゃん!』
『お前がボーっとしてるのが悪い!』
美那『二人の出会いを思い出してただけだよ!』
『もう2年前か〜お前とも3年間同じクラスとは腐れ縁だな!』悠都はあの時のように頭を撫でる。
『そう言えば美那、隣りのクラスの安藤に告られたんだって?』
『えっ何で知ってるの?って言うか悠都だって告られてるのに断ってるのはまだ忘れられないから?』
『お前結構モテるから嫌でも耳に入って来るんだよ。あいつの事はとっくにふっきれてるよ!お前こそなんでいつも断ってんだ?好きな奴でもいるのか?』
『いるよ。』
『まじで?何で教えてくれないんだよ』
言えたらいいのに悠都が好きだよって。悠都にいつ彼女が出来るかわからい。だから悠都に彼女が出来た時、いっぱい泣いた。何度も後悔したけどこの関係が壊れるのが怖くて言えなかった。
『だって、悠都に教えてもからかうだけじゃん。』
『お前少しは俺を信用しろよ。』
放課後の教室、こんな風に悠都としゃべる時間が好きだった。二人っきりの教室。彼女がいた時は窓から二人の姿を見ては泣いてたっけ。悠都が彼女と別れたのは付き合いだして2ヶ月もたたないうちだった。フラれたって笑ってた。辛いはずなのに辛さを隠して笑ってる悠都が痛々しくて壊れちゃいそうで…
そんな悠都を見てられなかった。
『悠都は好きな人いないの?』
聞かなければよかった。悠都の照れた顔。すごく好きなんだって思い知らされた。
『いるよ。すっげえかわいくて、強がってばっかりいるけど、本当は弱くて守ってやりたいって思ってる。』
『悠都だって教えてくれてもいいのに』
嘘だよ。知りたくなかったよ。でも強がりな私はそう言うしか出来なかった。
『告白しないの?』
『悠都がしたらするよ。』告白なんて出来る分けないじゃん…。
『じゃあ、来週告白しようかなぁ…。』
『うまくいくといいね。』うまく笑えてるだろうか?
『この後暇だったら付き合って欲しいんだけどいい?』
『いいけど』
学校を出て街に出る。行き交う人々
私たちも恋人同士に見えるだろうかぁ?いけないまたボーっとしちゃった。あれ?悠都どこ?はぐれちゃったよ(涙)悠都……
急に手を引っ張られるえっ誰?
『お前トロイからはぐれちゃうだろ!』
悠都と手つないでる。嬉しい。ヤバ嬉しすぎて涙出ちゃいそう。


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