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桜色
【初恋 恋愛小説】

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桜色-2

ジュエリーショップに入った。手離されちゃった。悠都誰にあげるんだろう?
何となくジュエリーを見て歩いていると
あっ桜色したネックレスだ。そこには桜色をしたハートのネックレスがあった。綺麗な色だなぁ。
いつのまにか悠都が後ろから覗き込んでいた。
『なんか欲しいの?超見てるけど』
『違うけど桜色で綺麗だなぁって思って。』『本当だ。てかもう出るけどいい?』
その後いろんなショップを回って悠都は薄水色のピアスを買った。プレゼントはどうやら妹にらしい。
『ねぇ、プリクラ取ろうよ!』
渋々OKしてくれた悠都とプリクラを取って上機嫌な私。二人っきりで取るのは初めてだった。大切な宝物にしよう。
『悠都……?』上機嫌な私を落胆させる女の子の声。とてもかわいい女の子だった。色白で目が大きくて、お嬢様って感じの女の子。悠都に先に行っててって言われた私は一人トボトボ歩いた。
悠都の好きな子かも…そう思うといつのまにか涙が溢れて私はそのまま家に帰ってわんわん泣いた。悠都から電話やメールが来たけど全部シカトした。いつのまにか寝ていたらしく気付くと朝だった。今日が休みでよかった。
川沿いの桜並木が見たくなって散歩をしに出かけた。まだ満開まではもう少し。でもあちらこちらで、お花見をしている。半分くらい歩いただろうか?向こうから見覚えのある二人。悠都と昨日の女の子だ。イヤ。帰らなきゃ……。でも戻る事も進む事も出来なくて悠都に気付かれちゃった。悠都は昨日帰った事を怒ってたみたいだけど私の耳には何も入らず、今まで動けなかった体が急に軽くなったので走り出した。悠都の話す声が聞こえたけどひたすら家まで走った。
携帯の電源を切り、部屋に籠った。もう出ないと思った涙はどんどん溢れだす。こんなに好きなのに何で?勇気を出せなかった私が悪い。でももうおそいんだぁ。

月曜日。学校に行くのはイヤだったけど、悠都に話しかけられないように悠都を避けて過ごした。一目散に家に帰る。そんな生活をおくって3日目。4月28日。今日は私の誕生日。誕生日は去年も一昨年も悠都が祝ってくれた。去年はプーさんのヌイグルミ。一昨年はプーさんのシャーペン。今でも大切に持っている。今年はなしかも。学校につくと下駄箱に手紙が入っていた。放課後中庭の桜の木の下で待ってます。名前はなかった。
誰だろう?手紙の主を考えながら過ごしていたらあっと言う間に放課後だ。悠都話しかけてくれなかったな。友達ももう終わりかも…。桜の木の下で悠都の事ばっかり考えていた。急に首がひやりとした。首に目をやると桜色のハートのネックレス………。悠都しかいない。振り替えるとやっぱり悠都だった。
『お誕生日オメデトウ』
『ありがとう』涙が止まらない。こんなのもらったらあきらめきれないじゃん。彼女がいるのに優しくしないでよ。
『好き。悠都が好きなの。入学式でこの桜の木を一緒に見ていて、悠都に声をかけたけど、あの時からずっと好きだったの……。』
悠都はびっくりして、いつもの優しい笑顔で頭を撫でる。
『俺が告ってからこくるっていったじゃん。先に言うなよ。』
『えっ?』
『俺も美那が好きだよ。入学式にここであった時からずっと好きだよ。』
『だって、悠都彼女つくったじゃん。それにこないだの女の子は?』
『あれはお前が俺の事ずっと友達としか見てないと思って、辛かったから誰かと付き合えばお前の事ちゃんと友達と思えるかと思ったんだよ。こないだのは従姉妹だし。お前に連絡取れないし、俺の事避けてるし、嫌われたかと思ったじゃん。』悠都はそう言うと抱き締めて好きだよって言ってくれた。
2年間の片思いはやっと終わった。


中庭の桜の木の下で付き合いだした二人は永遠に結ばれる。


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