僕とおじいさんとガラス細工-2
うーん
よくわからない
そう考えているとおじいさんは
「若い内はわからないだろう
いつかわかるよ」
そう言いながらガラスの馬を差し出してきた
「こいつはお前さんにやろう」
「え!!良いんですか!!」
「あぁ、爺の話を聞いてくれたお礼だ」
「いや……でもこっちも楽んだし……」
「気にしないでいい
キミだから話したのさ」
まぁ
そういう事なら断る方が不躾か……な?
「じゃあ、ありがたく受け取ります」
ありがとうございます
と頭を下げた
「好きな人に渡すが良いさ」
ぶっ
「いいいいきなり何を……」
「幸せはその時だけ
とにかく今を楽しみなさい
って事だ」
おじいさんは、朗らかに笑いながら鞄を持って僕がさっき来た道を歩いて行った
このガラス細工……プレゼントしたら、あの人は喜ぶかな?
やっぱりガラスなんて似合わないかな?
元気な人だからなぁ……
僕は、おじいさんみたく朗らかに笑いながら会社に急いだ