妻の憂鬱-3
「美魔女がこれだけいろんな種類のメディアで活躍するなんて前代未聞らしいよ」
「ふーん。ぁ……んふぅ……んん……!」
「うちの社長が驚いてた。今度奥さん呼んで『ワーママ特集』やってよって」
「パパの会社なら行きたいな……ん! んん……! ぁんん!」
「うちみたいな弱小には来てくれませんよって言っといた」
「えー、ぜんぜん行くよー。楓さんも一緒がいい……ぁふん……! んん、いい……もっとして……!」
夫の会社は「Jポスト」というネットメディアを運営している。Jポスト立ち上げ時に夫は旧知の先輩でもある社長に誘われ、創業役員として転職した。まだ小さなスタートアップ企業だけど、真面目というか硬派というか、下品な記事のないネットでは珍しいタイプのメディア企業である。
そんなだから知名度もなかなか上がらないのだが、文芸評論の連載が面白くて私はときどき読んでいるし、いわゆる知識人やインテリと呼ばれる人たちにも愛読者が多いらしい。
*
「ん……んん……んふぅ……ぁん……!」
私たちは正常位から後背位、そして背面騎乗位へと交わり方を変えていく。
肌の触れ合う場所、おちんちんの当たる角度、羞恥心の感じ方などが変化し、スローセックスであっても十分に気持ちよくなれる。
私が後ろを向くスタイルになると夫は、「大きなお尻がぷりぷりしてて可愛い」なんて言いながら、お尻の穴を撫で、指を挿し込んでくる。大きなお尻っていうのは気に入らないけど、下腹部の奥でおちんちんと指を擦り合わせるようにされると気持ちよくて、思わずお尻がもじもじしてしまう。
夫は指の動きを止めて焦らす。自分で動いてみて、とは言わない。私が我慢できなくなるのを待っている。
「ぁぁぁん……いじわる……」
焦らされた私はたまらずお尻をくねくねさせてしまう。
「あぁゆき、めちゃくちゃエッチだよ。美魔女さんが自分からアナルに指を出し挿れするなんて……」
「そういうこと言わないで……恥ずかしいから……ぁん!」
「今日もテレビで清楚だの美しいだの言われて照れてたよな。あの澄まし顔の女性がこんなこと……エッチすぎる……」
「ぁあん……だってぇ……」
恥ずかしいのに、お尻が動いちゃう。お尻の穴とおまんこに自分で出し挿れするところを見てほしい。もっと見て、もっと虐めてほしい。
そしてできればこのまま――そのおちんちんを、お尻の穴に挿れてほしい。
「ぁん……っ! んふぅ……っ! ぁん……っ! んふぅ……っ! ぁん……っ! んふぅ……っ!」
「誰も想像してないと思うよ。あの『ゆきさん』がまさかベッドの上でこんなことしてるなんて……日本中の人たちに見せてあげたい」
「ぁああん! やだやだ……そんなこと言わないで……恥ずかしいよ……」
「あああゆき……! そんなお尻動かして……美魔女のアナルの一番奥まで指が……まんこのびらびらがチンポに吸い付いてくる……」
お尻の動きが止まらない。夫の上ではしたなく腰を振る。
ねぇパパ、私がこれだけエッチに動いても、おちんちんお尻に挿れたくならないの?
去年いちど失敗してから、夫はなかなか再チャレンジしてくれない。恥ずかしくて自分から挿れてなんて絶対言えないけど、実はずっと待っている。その間私はZくんにお尻の穴を開発され、もうどうしても我慢できなくなってFくんに初めてを捧げてしまった。
言い訳になっちゃうけど、今度夫とするときは失敗しないよう、経験豊富な人でいちど試してみようと思っただけなのだ。まったく予定になかった不潔なサラリーマンの人にまでされちゃったのは哀しかったけど、これでもう次はパパともうまくいく、次にパパとするとき、うまく入るようさりげなくサポートできる。そう思っていた。
なのに結局パパはその後もお尻でしてくれず、そうこうしている間に私はZくんやYくんともしてしまった。そんなつもりなかったのに。「パパのために」、「お試しで」するだけのつもりだったのに。あまりの気持ちよさと恥ずかしさに、私はお尻の穴でのエッチに夢中になってしまったのだ。
早くそういうエッチを、パパともしたい。
興奮した夫が後ろから私を抱きしめ、キスを求めてきた。
私たちはまた向かい合い、騎乗位、そして対面座位で唇を重ねる。
あーあ。今日もお尻でパパとできなかった。パパとする普通のエッチももちろん大好きだから、別にいいんだけど――。
*
「ふふふ……パパさっきイキそうになってたでしょ?」
「美魔女さんが二つの穴に同時にチンポと指突っ込まれてヘコヘコ尻動かしてたら、誰でもそうなるよ」
愛おしそうな顔で髪を撫で、キスしてくれる。夫の腰の動きが激しくなる。
「ああゆき……俺もうイキそう……」
「ぁん……! うふふ……もっと頑張って……パパ」
押し倒され、また正常位へ。
「あぁ、こんな可愛い奥さんがおっぱい揺らして……無理です……イッちゃう」
「ん……っ! そこ……気持ちいい……ぁああん!」
夫が私のおっぱいに吸い付きながら腰を強く振り始めた。
一生懸命頑張る夫が愛おしくて、頭を抱きかかえる。
「んんぷ……ゆきの胸の谷間……最高……幸せ……」
「ゆきも幸せだよ……ぁん! パパとエッチしてる時間が一番幸せ……ぁああ、気持ちいい……!」
これだけぎゅってすれば動きにくくて長持ちするかな?
「んんん……清楚な美魔女さんがそんなエッチなこと……だめ、興奮しすぎてイッちゃいそう」
あれれ、逆効果だった。
「んん……! 早漏夫めー……ん、んん!」
「あぁ、早漏チンポでごめん、もっと虐めて……早漏チンポって罵って……」
「早漏早漏早漏早漏ーー早漏チンポ……!」
「あぁゆきー、辛いよ……酷いよ……」
虐めたら腰をめちゃくちゃに振ってきた。なにこの人。可愛すぎる。大好き。