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HAPPY LIFE
【学園物 恋愛小説】

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HAPPY LIFE@-2

「うん。幸久がね、あっ…彼氏の名前幸久っていうんだけど、今の時期は友達たくさん作って早く学校に慣れておいたほうがいいって言うんだよね。私もそうしたいから、幸久に甘えてそうしさせてもらってるの」
年上の彼氏かぁ…いいな、そうゆうの。理解があるっていうか、包容力があるっていうか。彼氏にするならやっぱり年上かなぁ。

「明日香?また妄想?」
はっ…またやっちゃった。付き合ったこともないのにこんなこと考えるなんて、気が早いよね。
「うまくいってるんだね。付き合って長いの?」
「ちょうど2年かな」
あぁ…私も早く彼氏が欲しいよ!!



まだ2日目なのに、教室に入ると意外とみんなワイワイ楽しそうにやってる。仲良しクラスになりそう。

「担任さぁ、あの頭カツラだよね?」
ふっとそんな会話が耳に入る。これは黙ってられない…。
「あたしもそう思う!!かなり不自然だったよね。でも若いのにねぇ、かわいそうだよね。アレは相当苦労してるんだよ、きっと」
一瞬、時間が止まったのかと思うくらい静まり返ったあと、ドッと笑いが溢れた。

「超ウケる。でも若ハゲは確かにかわいそうだよねぇ」
ちょっとギャル系の人が笑いを堪えながらそう言う。
「ねぇ、名前なんていうの?」
「私、橘 明日香。アスカって呼んで」
やった。友達第二号だ。
「アスカね。あたしは大谷 早絵。早絵でいいよ」
いろいろ話してるうちに、早絵は意外としっかりしてて頼れる姉貴タイプだっていうことがわかった。人は見た目で判断しちゃいけないってよくいうけど、やっぱりその通り。


担任が入って来て、朝のHRが始まる。チラッと早絵のほうを見ると目が合った。多分同じことを考えてるんだろうな…。
「ふふっ…」
思わず吹き出してしまった。ヤバい!

「橘さん。どうかしましたか?」
今度は担任と目が合った。耐えるんだ、明日香!!
「なっ、なんでもありません」
「そうですか。それでは、今日からさっそく授業が始まりますのでみなさん頑張りましょう」
そう言い終わると、先生はさっさと教室を出て行った。


「明日香、ダメだよ笑っちゃ。本人気にしてるんだから」
「そっか。気付いてないフリしてあげないとね。っていうか、早絵がこっち見てニヤニヤするからいけないんだよ〜。つられちゃったじゃん」
「ゴメン、ゴメン」
笑っている早絵のホッペにはかわいらしい笑窪があった。
「ねぇ、早絵は彼氏とかいるの?」
本日2回目のセリフ。
「いるよ。違う学校の人だけどね、年上の彼氏だよ」
やっぱり…。彼氏がいる人はみんなイイ顔してるよ。余裕があるっていうのかな、幸せそうだよ、うん。

私がいろいろ考えている間に、夕里は不思議そうに私を見ている早絵に妄想癖のことを説明してくれたらしい。

気がついたら1限のチャイムがなっている。
「明日香、1限始まるよ」
夕里に言われて慌てて真新しい教科書とノートを取り出す。はぁ…これからすごく楽しみ。クラスの雰囲気もいい感じだし、イイ友達できちゃったし、夕里と一緒に部活できそうだし…あっ、後で早絵もさそってみようかな。あとは…彼氏(年上希望)ができれば、充実した憧れの高校生活が送れそう。
HAPPY LIFEの始まりだ!!!


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