愛らしい性少女たち-1
その日の館での時間は、夜の5時頃を過ぎていた。
今は、誰もがフリーな時間だった。
各部屋では、同室の若者達がそれぞれに寛いでいる。
中には本を読んだり、ゲームなどをしている者もいる。
ただ、この建物にはパソコンなどの電子装置は置いていない。
彼等に与えたモノ以外には、外からの情報を見させないためだ。
今、勇夫と暁代の寝室で二人は少年、少女達のアルバムを見ていた。
先ほどから勇夫は、愛奴である茉莉奈の写真に目を止めている。
美少女の茉莉菜は笑顔を浮かべながら裸でカメラを見つめていた。
彼の頭の中では、茉莉奈を調教したときの光景が浮かんでいた。
幼さが残る茉莉菜を後ろ手にして縛り、股縄をさせている写真だった。
もう一枚の写真は、その股縄が割れ目に食い込み、
苦しそうな茉莉菜を見ていると勇夫はペニスが勃起していた。
その茉莉奈の顔に、隣にいる暁代の顔を重ねている。
(さて、そろそろ、あれを実行に移すとするか……)
勇夫はパートナーの暁代には、まだそのことは告げていない。
しかし、暁代は夢にもそのようなことを思ってもいなかった。
「なあ、暁代」
「はい、あなた」
「この館で、近々にSMコースが始まるよな」
「はい、そうよね」
「そのことで、あの子達に、お前を見せたいんだよ」
「えっ? このわたしをですか? どういうこと……」
「お前はストリップ劇場のとき、わたしに調教されていたよな」
「はい、だいぶ前のことだけれど」
暁代は勇夫が何を言おうとしているのか、その意味が分からなかった。
「あの時のように、わたしはお前をそうしたいんだよ」
「ええっ! あの……言っている意味がよくわからないわ」
そう言いながらも、暁代は少し不安になっていた。
最近、彼がこの館で「SMコース」を始めると言い始めた時は、面白いと思っていた。
しかし、彼を見ていると、今までとは何かが違うように感じてはいた。
それは、勇夫が選んだ少女達にSMという行為を教え込むということ、
SMコースとはそのように理解していた。
彼等を教え込んで、それを顧客に提供するということは分かっていた。
その行為に自分を絡めるとは……。
だが、自分がモデルとして彼等に調教されている姿を見られる等、
それまでは想像をしていなかった。
「その被虐のモデル女をお前にすることに、わたしは決めたんだよ」
「ええっ……わたしを少年、少女達の前で見せるということ?」
「そうさ、あの頃のお前のように……わかったな、暁代」
「あ、あなた、そういわれても、急には……」
突然の彼の言葉に、暁代は焦っていた。
しかし、苦労してこの館を立ち上げたのは勇夫だった。
暁代はそのとき、勇夫の女だったので、彼についてきた。
そして、今はこの館の副館長にさせてもらっている。
「嫌なら、良いんだよ、ただし、その時にはお前のここでの居場所はどうかな」
勇夫は暁代をじっと見つめていた。
その目を見て暁代は足元から崩れていく不安に駆られていた。
こんなに冷たい彼の目を見るのは初めてだからである。