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その反動で、行雄はスカートを支えていた左手が、思わず彼女の股の部分を掴んでしまう。
ビクンッ
「ヒイィ!」
一番敏感な箇所を触られた少女は、激しく身体が反応して、爪先立ちになり両手で手すり棒を掴み、ブルブル……と小刻みに震え出す。
「大丈夫?」
「へ……平気です……」
少女はそう答えるが、はあ……はあ……と、顔を強ばらせながら息が荒かった。
彼の左手は、股を掴んだ状態で、ワザと……スカート越しから少女の股の奥へと指を忍び込ませる。
「う……動かさないで……」
少女は、そう言うが……彼女は身を屈めて、腰は行雄の方へと突き出している状態だった。少女の腰を隠しているスカートは、既に本来の役目を失っており、彼の左手が前を支えて、勃起している陰茎が後ろから布を引っ掛かけている状態だった。彼が少しでも彼女から離れれば、スカートだった布は落下して……彼女は大衆の前に純白のショーツを曝け出してしまう状態にあった。
白く長い脚は内股状態になり、行雄が彼女の股の奥に指を伸ばすと、ショーツの布越しからでも確認出来るほど、彼女の股は濡れていた。
「もしかして……感じちゃってる?」
その言葉に彼女は首を横に振った。
「だめ……やめて……」
そう言うと、行雄は意地悪そうに……
「あ、そ……」
と、彼女のスカートを支えていた左手と勃起していた陰茎を彼女から離すと……スル……とスカートだった布が、彼女から離れ落ちようとする。
「あ……!」
赤面した少女は、慌ててスカートを右手で持ちながら、左手で行雄を自分にくっ付ける様にさせる。
「お願い……離れないで……」
「イヤなんだろ?」
「違うの……」
「何が……?」
「初めて……だったから……怖かったの……」
彼女は、自分の本心を打ち明けた。
それを見た彼は少女に顔を近付ける。
「じゃあ、何されても平気?」
「平気です、行雄さん」
それを聞いた彼はドキッと驚いた。
「君、何で……僕の名前を知っているの?」
「え……!それは、その……」
行雄は、相手と真正面になり、ジッと相手を見つめた。改めて見ると可愛らしい少女……黒い前髪を二重の瞼の近くまで垂らし、長いまつ毛をした小鼻で整った顔立ち。紺色のセーラー服を着込んだ、その胸元には「神谷羅奈」と言う名前があった。
「え……と、神谷羅奈ちゃんだね」
「はい……」
行雄は、改めて羅奈を見つめた。彼女は分が悪そうに、相手から視線を逸らす。
「君って……もしかして、凄くイヤラシイ子じゃないの?」
「そんな……違い……ます……」
しかし……そんな返事も、真面に相手を見ずに答える事自体、既に確信犯である事が濃厚だった。
「そっか……じゃあ、君の身体に直接聞いてみるよ」
「え……?」
行雄は、軽く華奢な彼女の身体を手前に引いた。
「きゃッ……」
か細い声で羅奈は、身体を前に引かれた事で、かろうじて彼女の腰に引っ掛かていた元スカートだった布が、彼女の腰から離れてパサ……と、静かに床に落ちた。