風俗タワーの冒険-9
姫の声がする
「勇者はちのへ、はちのへさん、いよいよ私の部屋です。お待ちしておりますよ」
ああ、やっとここまで来た!ラストまで駆け抜けるぞ!
***
姫の部屋は、落ち着いた女の子の部屋だ。
女の子の部屋だけど、座椅子で低いテーブルで。マリナの部屋と同じようにテレビが置いてある。
そこには本指名のユリアちゃんが立っていた。ユリアちゃんはこれまた黒髪ロングの女の子だけど、歳が若くて幼い体形をしている。
大人しそうな顔立ち、落ち着いた振る舞い、大人や他人を立てることのできる言動。
こちらの言う事を聞いてくれそうなか弱さがある中で、うまくはぐらかすことのできる機転も利くタイプだと思っている。
そこまで言えるのは、それだけこの子に入れ込んでるからというわけだ。
「はちのへ様、ここまで本当にお疲れ様でした」
ユリアは、俺をベッドに座らせて膝の上に座る。お互い抱き合ってキスをしながらお話をするのだ。
「ああ、楽しいダンジョン攻略だったよ、ユリアちゃん」
「私は、別の部屋ではちのへさんが攻略していくところをずっと見ておりました」
「そういえば、射精回数もカウントされてたね」
「はい、いつも私といるときのはちのへさんしか知りませんでしたから、あんなに色々な表情をしてくれるんだなと、ちょっと他の子に嫉妬してたんです」
「え、そんなに俺を…もしかして、ユリアちゃん俺のことを…」
「あ、そうではありませんよ!はちのへ様と将来の約束をすることはできかねます」
「あ、うんそうだよね、わかるぅ」
「そうではなく、男の方はちゃんと嬢の雰囲気やリードに対してそれぞれ嬢に合った対応をするのだなと思ったのです」
「二人の間に流れる空気、っていうのはやっぱり、本当にそれぞれの人ならでは、なんだなあと感心しておりました」
「何か学ぶものはあった?」
「そうですね、どれも私にできそうなものが無かったのですが、ジェイミーさんのサービスの時のはちのへ様を見ると、私もあのマッサージができるようになりたいなと感じました」
「あれはねーできる人が増えたら本当にいいんだけどねー難しいんだろうかねえ?」
「お話しているのもなんですし、お風呂にいかれますか?それとももうエッチいたしますか?」
「そうだね、もうヘトヘトだから一回ベッドで横になりたい」
「わかりました、はちのへ様、勇者はちのへ様、本当にお疲れ様です。ノーブラ添い寝がよろしいですね」
「ああ、そうだね、ユリアちゃんもしっかり感じたいなあ」
そういって、ユリアは俺の服を少しづつ脱がせてくれた。そして、ユリアも裸になり、ベッドで抱き合うようにして横になる。
「はちのへ様、それではオチンチンモミモミいたしますね」
「……」
「はちのへ様…」
「……」
「モミモミ」ユリアは、この時いろいろと、俺にキスをしたり、フェラをしてみたりしてくれたらしい。
だ、そうなのだが、俺は時間内に目覚めることが無かった。
***
「おお、勇者はちのへ、寝てしまうとは情けない」ジェイミーさんがニコニコしながら言う。
目が覚めると次の日の朝だった。
「何度か起こそうとしたのですが、お目覚めにならず」申し訳なさそうにユリアが言う。
俺は、ダンジョン突破までしっかりできたので、クリアとなったのだが、ユリアに対する延長料で、思ったほどには割安にならない結果になった。
「楽しんでいただいたみたいで本当に私も嬉しいです」ジェイミーさんが言う。
「また来るよ、今度はしばらく一生懸命仕事して、お金貯めないといけないので期間が開くけど」
「お仕事応援や、お店のイベントのメールや日常的なLINEは送らせていただきます、心の支えに感じて下されば嬉しいです。お仕事がんばってくださいね」ユリアはそう言って、亜鉛のサプリとしじみの健康食品をお土産に持たせてくれた。良い子だなあ。
こうして、俺の風俗タワー攻略は幕を閉じた。
FIN
注)
すべてフィクションです。