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「完璧なNTR」
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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@正木食品-1

正木食品は倒産の危機に面していた。
8年前に夫が立ち上げた冷凍食品販売会社だ。
主力は冷凍のエビフライに代表される魚介類の天ぷら、フライなどの加工食品だ。
その他、餃子、焼売、ピザなども扱っていた。
当時も中国製品が国内輸入の大半を占めていた。
後発の正木食品は中国製品では他社に立ち打ち出来ないのは明らかでその主力をタイ製品に置いた。
ベトナム製やインドネシア製も扱ったが中国製品は完全に締め出した。
「中国製品は扱いません」の看板をあげそれをセールスポイントにしていたからだ。
そんな時にあの事件が起きたのだ。
日本中を震撼させた毒入餃子事件だ。
これで正木食品は一気に売り上げを伸ばした。
それまでマイナーだった東南アジアの加工食品が脚光を浴びたのだ。
大急ぎで営業所の拡大と人員の増加を目指したが追いつかない。
追い討ちをかける様に中国製粉ミルクからメラミンが発見され人々は中国食品を遠ざけた。
アメリカは粉ミルクなどの輸入を禁じた。
ここにきて正木食品は銀行からの大きな融資に成功する。
高給で社員を増やし立地条件のいい場所に事務所を増やした。
タイとベトナムに自社工場を設立し利益率も大幅にアップした。
有限会社から株式会社になり社会的信用も増えた。
そんな人生の絶好調の中で涼子に出逢った。
一流企業人として紹介され交際が始まった。
この絶世の美女に社長の正木直人は夢中になり6ヶ月の交際のあと結婚した。
直人30歳、涼子24歳の時だった。
会社のこの目覚ましい発展を自分の経営手腕だと勘違いしたことから悲劇が始まる。
結婚した頃から中国製品がじわりと息を吹き返し出したが社長の直人は会社の拡大、増資を続けた。
売り上げは右肩下がりになり赤字が増えていく。
直人は規模の縮小、人員整理が出来る程の経営者ではなかった。
ズルズルとそんな状態が数年続きついに来月の支払いが出来ない状態に追い込まれる。
債権の取り立てや社員の突上げから妻を守るため先月から実家に帰していた。
「お父さん、お母さんしばらくの間お世話になります。」
涼子は結婚する迄勤めていた父の会社で働けるようお願いした。
社長の息子の健司の求婚を蹴って辞めた会社には戻りたく無かったが夫を助けるためにやむを得なかった。
父の会社は涼子が働いていた頃と大きく様変わりをしていた。
会社経営の実権は長男に譲り代表権を持たない会長におさまっている。
ナンバー2だった父も専務取締役から何の権限も持たない常務に格下げされていた。
社長の叔父が副社長に、次男の健司が父に代わり専務取締役の椅子に座っている。
兄弟の叔父や大株主を抱き込んだクーデターが成功したのだ。
「働きたいのであれば明日夕方5時に履歴書をもって会社迄来いとの事だ。
私も一緒に行くのでそのつもりで用意しておいてくれ。」父は悔しそうにそう告げた。
常務の推薦しかも愛娘の就職に対しても面接を行うという事に怒りを感じたのだ。
仮に社則に沿っての行動だと言うなら人事部が行うべき仕事のはずだ。


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