気の強い幼馴染、山田さつき-1
水上紅緒と関係を持って以来、多い時は週に3日。少なくとも2日は交わるようになっていた。紅緒はすでに初潮を迎えていたので、中に出すのは極力控えるようにした。フェラを教え込んでやり精飲させることを覚えさせ、それを喜んで行えるようになっていた。さすがフィリピンの血が入っているだけあってセックスに対して奔放で、小6にしてオレを十分に楽しませてくれる女だった。
「こんな気持ちのいいこと、他にないよねー」
口癖のようにオレに言った。一月ほど過ぎるころにははっきりと絶頂を自覚できるようになって、ますますセックスにのめりこんでいる感じだった。
冷やかされるのを嫌って、クラスではこれまで通りの関係を装った。学校では求めないように厳命していたので、欲情したようなまなざしを向けてくることはあったが校内ですることはなかった。
「海翔、いるぅ?」
紅緒が来ないある日、同じ登校班の班長、幼馴染でもある山田さつきが訪ねてきた。さつきが訪ねてくるのは珍しい。低学年の頃はよく家を行き来していたし、1年から4年までは同じクラスだったこともあり非常に仲が良かった。
しかし5年になってクラスが分かれたことにより、なんとなく一緒にいる時間が減ってしまった。さつきはクラシックバレエを習っていて週に5日はレッスンに通っている。夕方シニヨンに結った髪型でバレエバッグをもって出かけて行っては、夜遅くに帰ってくる生活をしていた。
「珍しいね、さつきが来るなんて。今日はレッスンないの?」
部屋に招きいれると、キョロキョロと室内を見まわしている。
「ん、どうかした?」
「んー、あんま変わってないかな…って」
「変わる? なんで?」
「なんででしょう??」
なんかさつきの表情が硬い。苛立っているというか、機嫌がよくないようだ。こういう時のさつきにはあまり逆らわない方がいい。一人っ子でけっこう女王様タイプの性格なのだ。
「あのさぁ、聞いてもいい?」
不意に切り出すさつき。
「うん」
「最近さぁ、水上紅緒と付き合ってんの?」
「水上さん? なんで??」
「なにとぼけてんのよ! 知ってんだからね!」
「知ってる、なにを??」
「水上紅緒、この部屋に来てるんでしょ? 一緒に帰ってるって噂だしー」
なるほど、そういうことか。それでさっき何らかの痕跡を探そうとキョロキョロしてたのか。わかりやすい奴だ。
「付き合ってるとかそーゆーんじゃないよ。宿題を教えてあげてるんだ。水上さん勉強苦手で、『教えて』って頼まれたから」
「へー、そうなんだー」
と言ったきり黙りこんでいる。
子どもだとは言っても女の勘は鋭い。同じクラスだったら、きっと紅緒のただならぬ眼差しとかから二人の関係を簡単に気づかれてしまっていたかもしれない。
「でもさぁ、頼まれたからって自分の部屋に連れ込んで教えるっていうのってどうかと思うなー。図書館とかでやればいいじゃん。それにさぁ、なんで女子に頼まないかなぁ。何も海翔に頼まなくなって・・・」
不満げな表情を崩さない。
「まぁ、海翔は『ボクくん』だから、女子と部屋で二人っきりになったって何も起こらないとは思うけどさー」
おかしそうにくすくすと笑います。
「ボクくん?」
「そう『ボクくん』。女子にそう呼ばれてるの知らないの、海翔?」
勉強はできるしちょっとかわいい顔してるけど、人畜無害で「恋愛対象にならない男子」ってことらしい。まぁ確かに小学校時代のオレはそんな感じだったよなぁ・・・。とは思う。でも今は43のおっさんなんだぜ・・・と顔には出さずにほくそ笑む。
「人畜無害って、どー有意味だよぉ?」
「だからぁ、ボクくんと二人っきりになっても危険はないってこと」
「危険ってなぁに?」
「男と女が二人っきりになったら、やばいじゃん・・・いろいろさぁ。男って狼だから」
「狼? えー、言ってる意味が分かんないんだけどぉ・・・」
「やーねぇ、だからボクくんなんて言われちゃうんだよぉ」
クスクスっとおかしそうに笑う。やっぱさつきは笑顔の方が可愛い。
「エロいことされちゃうかもって危険がないってことなの、ボクくんと二人っきりじゃぁ」