17才の花嫁(第2章)-2
翌日、智花が高校へ行く時間になっても、章朗は起きてこなかった。風邪をひいたので、会社を休むことになったと、朋美から伝えられた。
夕方、智花が高校から帰ってくると、朋美はまだ帰宅してなかった。制服から私服に着替えるために、二階へ上がろうとしたとき、章朗の声がした。
「智花ちゃんかい?」
ふすま越しに声をかけられた。
「はい」
「水を持ってきてくれないか。薬を飲みたいんだ」
相手が病人なので、智花は警戒心を解いてしまっていた。コップに水を入れて部屋にはいり、枕元に置いた。
「だいじょうぶですか」
「だいぶ良くなってきたんだけど、腰がだるいんだ」
「……」
それは腰を揉んでほしいというなぞかけだった。
「お大事にしてください」
智花は危険を感じて、部屋から出ていこうとした。
「智花ちゃん、腰を揉んでくれないか」
「いやです!」
「冷たいなあ…」
章朗は悲しげな声をだした。
「叔父さんは変なことするから…」
「何もしないよ。それどころじゃない。ほんとうに腰がだるいんだ」
今にも泣きだしそうな声だった。
「わかりました…」
章朗を掛けぶとんを横にずらして、うつぶせになった。智花はふとんの脇に正座して、おそるおそる章朗の腰に手を伸ばした。揉みはじめたとき、手が少し奮えた。
(しっかりしなきゃ。叔父は具合がわるいのだから、襲ってくることはないだろう…)
「智花ちゃん、気持ちいいよ。張りが引いていく感じだ」
章朗は嬉しそうだった。しばらく揉んでいると、章朗は「ありがとう」と言って、姿勢を変えてきた。あおむけになったのだ。智花はあわてて手をひっこめた。
章朗の目には獣性が宿っていた。すばやくとび起きて、立ち上がろうとした智花にからだをぶつけてきた。抱きすくめられた。
「もう我慢できないんだ!」
「いやっ」
反射的に章朗の頬をぶった。
「痛っ、こいつ!」
ぶたれたことで、男の欲情をさらにかきたてられたのか。智花の手首をつかみ、かかとで智花の足をはらった。制服のスカートがふわっと舞い、畳の上に尻から崩れる格好になった。
「たまらないんだ!」
章朗は息をはずませ、智花にのしかかってきた。たけだけしい目をしていた。制服の胸のリボンを解こうとする。
「やめて!」
智花は、章朗の手を掻きむしった。
「こいつ!」
章朗はからだを起こして、ハイソックスに包まれた智花の華奢な足首をつかんだ。強い力で足をこじあけて、あいだにからだを入れてきた。
智花のからだに震えが走った。
(逃げなければ…)
あとずさりしようとしたそのとき、スカートの中に両手が入ってきた。
(脱がされる)
戦慄がからだを駆け抜けた。さくらんぼ模様の下着に指を掛けられた。強い力でパンティは膝まで下げられた。
「可愛いパンティだ」
「堪忍して!」
泣き声で訴えた。
容赦なく足首から下着が抜かれた。瞬間、智花は、からだを起こして、しっかり足を閉じた。あとずさりしながら、章朗を睨みつける。