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お江戸のお色気話
【その他 官能小説】

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お江戸のお色気話、その10-5

「抱いてくださいな」
おとよは、男に抱きついてきた。
いつのまにか、二人は抱き合い唇を重ねていた。

「ねえ、入れて下さい、あたし、もう」
「はい」
湯の中で重なり、抱き合っていると女の穴に男の陰茎が入っていった。
「あぁ、太い……」
女の両手は男の首に抱きつき、二人は結合しながら揺れ動いていた。
男は女の腰を抱きながら、下から突き上げ、女は湯の中で恍惚の顔をしていた。

「あん、良い、凄く良いわ……」
女の腰の動きは止まらない、
その度に湯がビチャビチャと音をさせていた。
夫のいるおとよは、若い男と結合しながら
今、死んでもいいとさえ思っていた。

その二人の様子を、薄明かりの中で見ていた母娘がいた。
母親は、近く嫁に行く娘と一緒に入浴を楽しんでいた親子だった。
娘はまだ十六歳であり、
母親から嫁に行くと言うのに、夜の交わりを詳しくは教わっていない。

性の教育として、娘は母親から、その指導を受けるのが習わしであり、
男女の交わりとして(春画)を渡すのは、母親の役目だった。
その中には、男女の絡みとして、四十六通りの体位があり、
それが微に入り細に入り表現している。

それは、浮世絵でずばり、性器の結合の様子を表していたり、
男女の結合した数々の絵が細かく書いてあったが、
初心な娘はそれを良くは理解できていない。

しかし、嫁に行けば当然、夫となる人と交わることになる。
その母親の夫は無力だし、それ以外に大事な娘に教える手立てはない。
娘の母親はそれが気がかりだった。
そのお手本になる行為を、親子は目の前でさっきから見つめていた。

「ねえ、まゆみ見てごらん、あなたは嫁に行けば夫になる人と
ああ言うことをするのよ」

「でも、お風呂に入りながら、するんじゃないですよね、お母さん」
「もちろんよ、普通はお布団の中でするの、分かるかしら?」
母親は、少し目の先で絡んでいる男女を見ていると、
何故か身体が熱くなっていた。

「あのように、口を合わせるのですか? お母さん」
「そうよ、お互いに唇を重ねながら、舌で吸い合うの」
「でも、お母さん、腰が重なっているけれど、どうして?」

可憐な顔をした娘の母親は焦っていた。
今までに、男女の絡みを教えてこなかったことを後悔していた。

すると、二人の後ろにいる誰かが声を掛けてきた。
「あのお二人さん、よろしいでしょうか?」
「はい?」
母親の娘が後ろを向くと、これまた美しい男が、そこにいた。



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