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伊藤美弥の悩み 〜受難〜
【学園物 官能小説】

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恋人達の悩み7 〜Summer Vacation〜-17

 髪を茶色くしていようと真っ赤にしていようとレインボーカラーにしていようと真面目な人は真面目なのだろうし、たかが髪の毛の色程度でその人を敬遠するのはいけない事だとは思うのだが……恐いものは恐い、が輝里の感想だ。
「輝里ちゃん……」
 そんな輝里を見るに見かねて、美弥が口を開く。
「前に、話したよね?高遠君は、私の幼馴染みだって」
「え、うん……」
 その一言で、輝里の緊張は傍目にもそれと分かる程に緩んだ。
 友達二人と関係のある人物というカテゴリー分けが、明らかに輝里の妙な緊張を解く役に立っている。
「ところで紘平」
 輝里の緊張が和らいだ所で、龍之介は話題を変えた。
「お前だけ学校違うから念のために聞いとくが……課題、終わったか?」
 紘平はごふぅ、と吐く真似をする。
「……でへへ」
「笑って誤魔化すなぁっ!!言っとくけど僕、手伝わないからな!」
 思わず、龍之介は叫んだ。
 美弥と龍之介は旅行に出る前にデートを兼ねて家だの図書館だので会っては課題を済ませているし、輝里と秋葉も半分以上済ませている。
 残った瀬里奈はといえば……。
「持つべきものは友達よね」
 ……美弥の課題を丸写しする気らしい。
「龍之介様ぁ〜」
 猫撫で声で甘える紘平に対し、龍之介は舌を出して答えた。
「知るか」


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