1 性という名前の出発点-3
私たちは異母の姉弟になったが、次第に仲は良くなっていた。
成長期の少年にとってあやめは実の姉ではないために、
私は心の中では、あやめを異性として意識し始めていた。
あやめは無邪気な娘で、いつも屈託のない顔で私に微笑んでいた。
私が初めて出来た弟になったからだろう。
幸いにも、私たちはそれぞれの部屋を持たされていたが、
慣れてきた二人はよくお互いの部屋を行き来していた。
あやめの部屋は、女の子の部屋らしく縫いぐるみのや可愛いグッツなどで飾り
私もその部屋に入ると楽しい気持ちになった。
勉強も時々教えてくれていた。
そんな頃、あやめとふたりで一緒に風呂に入ったことがある。
開放的な母が言ったからだ。
「お母さんがご飯を作ってる間に、ふたりでお風呂に入っておいで」
「はーい、みきおちゃん一緒に入ろう」
とあやめが言う。
私は女性の裸を小さい頃に入った母親の身体しか知らなかった。
私も姉もまだ成長期の前だったので、裸でもお互い意識することはなかった。
風呂の中でお湯をかけ合い、じゃれあっていた。
二人で風呂に入ったとき、他愛のない話をしたことがある。
「ねえ、みきおちゃんには、なんで『おちんちん』があるの?」
とあやめが私の股間を見て不思議そうに言った。
「だって、あやめちゃんだって、こんなに割れてるじゃん…・・」
そう言いながら、私は姉の股間をジロジロみつめていると
「いやだぁ、そんなにジロジロ見ないでよぉ」
と頭にわざとお湯を掛けた。
私は怒って
「だって、姉ちゃんが先に言ったからじゃん!」
と言いながら、あやめの股間を触った。
「きゃっ! みきおちゃんのエッチい! もお……」
と叫び、頬を膨らませ再び私の頭にお湯を掛けた、それが可愛かった。
「あはは」
「うふふ」
そして二人で顔を見合わせて笑った。
それから、二人に少しだけ時間が流れた。
私は幼児から少女の身体になったあやめの身体に、興味を持ち始めていた。
私と違う身体のあやめに次第に好奇心が芽生えていたからだ。
それからも、二人で風呂に入りながら、そんな姉を意識して見ていたが、
屈託のない姉は気にしていないようだった
中学校になると、姉はさらに大人の身体に変身していた。
乳が膨らみ始め、身体つきも少女らしくなっていた。
さすがにその頃にはニ人で風呂に入ることはなくなっていた。
成長するにつれて、私は性に目覚めるようになった。
あやめも初潮を迎えたようである。
私はあやめを姉と言うよりも、女として意識をするようになった。
あやめは暑いときには、ショートパンツを履いていたが
太もももふっくらとし、乳房も膨らみ可愛く、少女らしい身体になっていた。
私自身も、股間のものが成長して
性的なものを見ると、ペニスが固くなることを自覚していた。