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女らしく
【コメディ 恋愛小説】

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女らしく【09】『子供と子守と子育て』-6

えへへ…マコトママかぁ♪
もう…パパったら♪

半分夢見心地のまま、勝手な脳内結婚生活を送りながら、幸せ気分で赤飯をパクついた。



「パパ、琴音…ただいま♪」

赤飯を平らげ、談話室に帰ってきて見たものは、仲良く横になって寝ている大和と琴音。

「ったく…風邪引いちゃうだろ…」

自分の部屋から布団を持ってくる。それを二人にかけて隣りに座った。

「かわいいなぁ…」

口から零れる感想。
もちろん二人ともだ♪

「でも、琴音ずるいぞ……オレだって大和とくっついて寝たことなんかないのに……」

プニッと琴音の頬を摘む。
また嫉妬心……って、赤ちゃんに嫉妬してどうすんだよオレ!

「まてよ…今日一日はオレは琴音のお母さんで、大和は琴音のお父さん……つまり今日だけはオレと大和は夫婦……」

だ、だから…一緒に寝ても無問題なわけで……

「そ、それに…琴音だってお母さんが横にいた方がいいよな……」

うん!その方がいいに決まってる!

布団の端を持ち上げ、琴音の隣りに横になる。今時珍しい『川』の字の状態。
耳に入ってくるのは二人分の寝息…

「おやすみ…琴音…パパ♪」

瞼が幕を降ろしていく…




「う〜ん…」

どれくらい眠っていたのだろうか?

「琴音…まだ寝てるのか?」

隣りの大和を確認し、視線を下げる。しかしそこはもぬけの殻だった。

「いない…アレっ!?琴音…琴音!!」
「此所ですわ」

ふと見上げると、奏が琴音を抱いていた。

「か、奏!」
「ちょっと見に来たら、琴音ちゃんが起きだして、だあだあ言ってたから遊んでたんですわ」

奏の腕の中で琴音がクリクリした瞳でオレを見ている。


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