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女らしく
【コメディ 恋愛小説】

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女らしく【09】『子供と子守と子育て』-4

「あわわっ…どうしよ…」

琴音の泣き声にうろたえる晴樹…

多分お腹が空いたんだろう。

「もうすぐお昼ですもんね」

じゃあ、大和に言ってミルクを作らせようか。

「そんなのマコト自身のをあげればいいんじゃないデスカ…」

メキャッ!

後頭部への一撃で博士が壁にめり込んだ。

貴様は黙ってろ♪

「お〜い、マコト。みんなの昼ご飯と琴音のミルク作ったけど…」

おお!ナイスタイミング♪流石、パパだな♪

昼飯は赤飯とウエディングとまではいかないが、結構大きめのケーキ。
大和は止められなかったようだ…

「おいしいか♪」

腕の中で琴音がチュウチュウと哺乳瓶からミルクを一心不乱に飲んでいる。
それを見てると本当に幸せな気分だ♪

お母さんってこんなんなのかな…

「すっかりお母さんですね♪」

そうかなぁ♪ミリィ、ちゃんと出来てると思うか?

「はい!!ばっちりです♪」

えへへ…そうか♪

「ほら、琴音ちゃんが飲み終ったみたいよ、お母さん♪」

撫子さんに言われて見てみると、すでに哺乳瓶は空になっていた。

「よく飲んだな♪」

教えられた通りに、琴音の姿勢を変えて、とんとんと背中を軽く叩く。すると、ケプッと琴音の口から空気が漏れた。

「…何か本当にお母さんみたい」

もう、晴樹まで何言ってんだよ♪褒めたって何にもやらないからな!

「あう、あう」
「ん?琴音どうしたんだ?」

ミルクを飲み終えた琴音が不意にある物に興味を示した。
それはフワフワとしてて、丁度琴音の手が届く位置で揺れている。

ギュッ!

琴音のまだ小さな手がそれを掴んで引っ張る。

「いでぇええ!?何しやがるこのガキ!!」
「だあ〜♪」

絶叫し、怒りを露わにする稲荷。

掴んだ物体は稲荷の尻尾。
これは確かに気になるよなぁ…

「そんなに稲荷おじさんの尻尾が気に入ったか♪」
「あう♪」

琴音はギュッと尻尾を掴んで離さない。良い玩具を見つけたみたいだ。


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