ゲリラ村、良心の女囚たち-2
3
どうせ抵抗しても無駄だとわかっている。
今日は四人。
準備に組み敷かれて、交尾するだけ。
「ぐぅ」
ビッグサイズの亀頭が火照る媚肉の牝筒をこじ開け裂いて、閉ざされた陰部の中へ隙間を広げながら割り入りこんでくる。女性器の構造として、そういうふうに出来ているのだから仕方がない。
けれども、日本人は極端に小さくはないとはいえ、白人や黒人に比べたらやはりいささか小ぶりで狭い。押し込まれる質量は、日本人より柔らかいとはいえ、ボリュームで圧迫してくる。
根元までぐいっと押し込まれて、サユキは嘆息する。
「あっ、うう、うっ」
ギシギシとピストンでかき混ぜられ、女の恥粘膜が擦過される。突き込まれる度に内蔵が蜜洞の内側から圧迫されるのだから、声が出るのも無理はない。
「ふっ、くっ、ふう」
勃起ペニスのジャブでトントン揺らされる子宮までが反応しだす。赤ちゃん壺の入り口が過熱して、甘たるく、重く爛れるような感覚で粘液が湧いてくる。
顔を横にそむけて、握り拳の人差し指を噛んだ。
男たちに言わせれば、こんなふうにサユキが恥じらって声を殺して我慢している様が、白人や他のアジア系の女と違って独特だとか。アジア女は肌のきめ細かさや幼い体型も味があるなどとほざいて。
残酷で身勝手な男たちはゲームにしている。
底意地の悪い手で愛撫して、自制を壊そうとして。
(気持ち悪い……! 気持ち悪いよ!)
自分が好きでもない男たちからいいようになぶりものにされているのは不快の極みだった。そのくせに環境と境遇に慣れてきたせいもあって、興奮したメンタルで身体が勝手に発情反応してくるのが最高の屈辱だった。
つつましい乳房さを巧みになぶり触られて、ふくれて濡れ光る姫豆にまで悪戯される。一人の男を愛するだけでは絶対に有り得ないような愛撫責めだった。恥辱のせいで興奮して感度までが高まっている。
頭に血が上るようで、ぼおっとする。だんだん頭がおかしくなってくるようだった。悔しい。
やがて、逞しい腰を押しつけるように、止まる。
また胎内に得体の知れない遺伝子を注がれている。
目に涙が滲んだ。
「どうせ、もう「女として終わり」なんだから。映像も村やクソ軍閥の都市にばら撒いてあげたから、もう普通にお嫁さんにいけない。でも俺らがいるし、子供もこっちで生え抜きの士官候補だから、いいだろ?」
プレスで一人目の一発目を膣奥に流し込んで、耳元で優しく囁かれる。残酷な現実なのだった。
サユキは睨んで「悪魔」と呟いてから目を逸らした。
これがまだ三人。しかも二度目を考えて五回も。
ごくりと喉を鳴らしてしまう。「どうせ私はもう終わりなんだ」と心のどこかで呟いていた。心が折れそうにたわみしなって揺れている。
こっそりと自作した避妊具のペッサリーだって、毎日毎日ここまで徹底的にやられたら、どこまで妊娠を防げるか心もとない。バレれば即座に取り上げられて防御手段は封じられるだろうし、懲罰されてもおかしくない。
4
そのころ、州軍閥士官のアリス・リーも、特別調教でハードな責め苦を受けていた。
こちらも人質としての価値はあるから殺されこそしないものの、あくまでも「敵対勢力兵士の捕虜」だから、扱い方も過酷だった。州軍閥や村人たちへの威嚇と心理牽制のために、やはり動画撮影されて送りつけられる。
「アホな村人が、うちの兵隊を五人も射殺しました。そいつは殺してやったけど、それだけではこっちも収まらない気分なんでね。クソ軍閥の都市でもこっちの友達(スパイ)を三人も斬首して、その日のうちにやらかしてくれて、どーにも。アリスちゃんに、ちょっとお灸ですね」
ふざけた口調でカメラに宣言し、裸で吊しあげられたアリス・リーを鞭打つ。ピシッピシッと白い肌に赤くミミズ腫れが刻まれていく。
軍靴でみぞおちを蹴り上げられて嘔吐した。髪をつかんで上を向かせ、まだ痣の残る顔を張り飛ばされる。
「特別プレゼントがありまーす!」
それは焼き印だった。
「シナ人が奴隷民族と蔑む、コリアン・ハングルの「性奴隷」マークでーす。意味はハングル文字で「豚」」
「ひっ! い、いやっ! それだけは嫌! せめて漢字にして! ハングルは嫌!」
それは苦痛と身体を傷つけられる恐怖だけでなく、最後のプライドの足掻きだった。
数千年に渡って属国にしてきて、「貢女」で女を奴隷に差し出して奴隷扱いしてきた「下位」の言語で「豚」の烙印されるなど、誇りが完全に崩壊してしまう。
「せめて英語か日本語にして」
泣きながら哀願しても無駄であった。