5日目-1
僕は部屋でひとり、スーパー〇ァミコンで遊んでいた。
そこは僕の家ではなかった。
背後で物音がした。僕は振り向いた。
部屋の入り口に、小さな女の子がいた。歳は小学校低学年くらいか。可愛い子だ。
黄色いパジャマの上にピンクのカーディガンを着ていた。
僕はとりあえず挨拶した。
「こんにちは」
少女は、恥ずかしいのかモジモジして何も言わない。
「えっと…お菓子、食べる?」
僕はテーブルの上のお菓子を指差した。
少女はトコトコ入ってきて、チョコンと座った。
お菓子を食べ始めた。
少年が部屋に入ってきた。こちらは小学校高学年か。眼鏡をかけていた。
少年は少女を見ると尋ねた。
「桃香、起きててもいいの?」
「うん、大丈夫」
この子、風邪でもひいてたのかな。
少女は、テーブルの上のジュースを飲んだ。
あ、それは僕の…まあいいか。
少年は少女の隣に座った。
「じゃあ、一緒にゲームする?」
「うん」
少女はニッコリ頷いた。