3日目-4
「ももちゃん…昨日、セックスしたいって言ったね」
「うん、言ったよ」
「僕でもいいの?」
「お兄ちゃんじゃないとヤダ」
「ありがとう。僕も、ももちゃんとしたい」
「して…」
「でも、ここじゃないよ」
「え?どこで?」
「明日から旅行に行こう。どこか綺麗な所で、ももちゃんと、初めてをするんだ」
ももちゃんの目から涙が落ちた。
「どうしたの?」
「うれしいの…だって…お兄ちゃん…わたしのために…」
それ以上は言葉が出ず、ももちゃんはただ、涙を流して…
僕は、そんな彼女を優しく抱き寄せた。
近所の公園から、蝉の鳴き声が聞こえていた。
僕達は昼食を食べようと、またファミレスに行った。
「わたし、これと、これと、これがいい!」
ももちゃんは、メニューを次々と指差した。
ハンバーグステーキと…ビーフシチューと…パスタ?
「そんなに食べられないだろ?」
「だって、どれも美味しそうだもん。決められないよ」
「無茶だよ。そんなの」
「大丈夫!わたし、少しずつ食べたいだけ。あとはお兄ちゃんが食べて」
「僕だって無理だよ」
「お兄ちゃん、男でしょ?大人でしょ?わたしのカレシでしょ?カノジョのお願い聞いてくれないの?」
女性はいつも確認したがる。自分がどれだけ愛されているか、彼氏が自分の為にどこまでしてくれるか。
つまり僕は試されているわけだ。