酸鼻嬌喚地獄からのビデオレター-2
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「いや、いやー、いや、いやあー、アアー」
のしかかられてピストン運動を打ち込まれながら、暗くくぐもった声で抗う。粗末なベッドのスプリングが軋む音が艶めかしいリズムを刻む。
開いた白い太股の間に野獣のような雄渾が割り込んで、蜜肉の剛直の楔を突き込んでいた。ナタリアは喘ぎ呟きに拒否しながら悦楽の恐怖と期待のようで、左右からの少年兵の幼根ペニスをわななく細指の両手で握りしめながら。
妖しく瞬く女の瞳に、全開稼働中の交情発電運動の火花が明滅していた。幻のような背徳の天国への階段を見ている。世界が違って見えていた。
「おっ、うっ、うっおおぉ!」
すぼめたピンクの唇から悦の音色が流れる。満足感で舐めしゃぶるように蠢く姫貝が愛液のしぶきを潮吹きながら、惑乱の波動で子宮を煮え立たせ、背筋から頭にまで快感の電流を通電させてくる。
「いっあ、イッアア、いくいく、いくいくーんんっ!」
高まる強烈な甘美感に酔ったようになり、蹂躙されていく魂が悶えていた。
のたくる裸身をつかまえて、ザクリと深く差し込まれる。突き上げされ子宮口が嘔吐するように劣情の粘液を吐き出し、ナタリアは「ああ」っと歓喜の声を上げた。
仰向けにとらわれた柳腰は尻を浮かせて、何度も何度もズブリズブリと無遠慮に刺し貫かれる。叩きつけられるオスの肉体に太股と股の肉が濡れた打擲ドラムでふしだらにさざめき鳴った。玉巾着が踊りながら菊門に戯れノックしてくるのがくすぐったい。
追い詰められていく焦燥感は甲走った言葉になった。
「くる! きちゃう! あー、バカになっちゃう! マンコ壊れてバカになっちゃうの! おおおぉぉぉんっ!」
唇をペロリと舐めながら「もっと」と言わんばかり。
気が狂いそうにならながら本能の貪欲が暗い衝動になって、さらに思考力を奪っていく。真っ白に、真っ黒に、そして青空に飛翔させられてしまうような。
どこかで「いい乳してるな」「おっぱい」などと、男と少年たちが興奮気味に笑い合うのが聞こえた。ナタリアは我に返ったように自分が犯されている現実に引き戻され、濡れて煮え切った姫割れに杭のように出入りする生蛇を一瞥して、心のうちで「うわっ」と羞恥の歓声を上げた。手の中の少年たちの勃起の悩ましい鼓動が手首の脈にまで伝わってくるようで、胸がいっぱいになる。
たくましい腰でグラインドされるたびに、大ぶりな乳玉が縦揺れする。三人の手でまさぐられ揉まれて、無限の優越感と充実感がこみ上げ、覚醒した淫乱の女体が汗と濡れた生命感に輝くようだ。
「うううう! うううううう! んんぅううぅぅ!」
美鼻に皺を寄せて、ついに感極まった牝が肉悦の歓びに咆哮する。続くエクスタシーでぬたるんだ膣がキュッキュッと絞まって、攻め込んだ雄蛇を艶めかしく締め上げる。まるで飲み込み吸い出すような蠕動で精液を金玉から絞り出させつつ。
連続オーガズムで絶頂するナタリアの両手では、握りしめられた未熟な二人の少年兵の命があらがいえずに、あぶくのように白濁をこぼしていた。
(いっちゃった、何回も。き、気持ちいい!)
涙を浮かべた頬に、名前も覚えていない男がキスしてくる。二人の少年兵たちが、キスだけではなく乳首を吸いながら微笑んだ。
ナタリアは「バカ」と呟き、愛情に微笑みかえす。
幸いにも、彼女は「環境適応」できたらしい。
窓の外では、環境に耐えきれなくなった女の首吊り死体がぶら下がったままになっている。人質交換の数日後に、絶望した仲間の一人が目を盗んでこの世から逃亡したのだった。早々と楽になれたようだ。
発狂か死かの究極の二択。せめて居直るしかなかったが、彼女の場合には生来の淫乱でご都合主義な性格がかえって有利だった。