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惨酷メカ:バーチャル・カプリコン、と芋掘りレジスタンス村娘(ケータイSF愚弄小説・18禁) ※第一部完結?※
【SF 官能小説】

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州軍閥とイヌノフグリ-1

1
 その日は村の縄張りテリトリーの集合場所で、荷物の受け渡しとワクチン接種が行われた。
 いわゆる「ガバナー・タイプ」と呼ばれる、ややずんぐりした卵形が何機も周りを固めて警備している。肩にキャノン砲や機関銃があり、頑丈でゴツイ腕にマシンガンや鈍器などを携えたガバナー型は、このあたりの州軍閥の正式配備の機体だ。
 村から供出されるコンテナ数杯の食料品と鉱物資源などが次々に大型トラックに載せられていく。これは「税金」の徴収みたいなものだった。
 しかし、このあたりを広域に取り仕切っている「州軍閥」に関しては、必ずしも一方的な搾取者だったわけではなく、むしろ庇護者や地方政府として機能している面が多分にある。
 個々の単体の小さい村ではなかなか入手できないような医薬品や修理用の機械部品を見返りで供給してくれる。その他にも、往時の学校教育のような放送講座や要塞都市の楽団オーケストラ音楽を衛星中継で流したり、教科書やテキスト、専門の実用技術や古い文化の文学作品を印刷して配布するようなこともやっている。昔に比べて劣るとはいえ、科学技術や医療の高等教育機関も拠点には運営されていた。
 今現在の巡回予防接種もそうだが、彼らなりに治安や民生を守ろうとしている意図は村々からも理解され、支持されていた。盗賊ゲリラ・カルト集団や悪質軍閥などの力が大きすぎて、せいぜい「点と線」での連携や支援体制でしかなかったが、定期巡回や後ろ盾があるだけでもずいぶん救われている。ただの軍閥でなく「州軍閥」と呼ばれるのは、地方政府として承認されていたからで、しばしば拠点の要塞都市に数十の村から代表を集めて「議会」も開催している。

「やあ、パトラ! 元気だったか?」

 初老のサンダー少佐は、パトリシアを見つけると笑顔で手を振ってくれた。東洋の日系混血で「三田」というのが元の正しい発音と綴りらしいが。
 彼女の父親とは古い友人で、かつて混乱が極限に達した時期に、今の州軍閥の前身組織で同じパンを分け合った少年兵だった。パトリシアの父が自主除隊で村の専属になってからも親交はあった。

「大きくなったな。育ち盛りだから」

「綺麗になった、の間違いでしょ!」

 彼の認識では、パトリシアはまだ子供扱いらしい。
 セラはこっそりと州軍兵士と裏取引で、裏放送スナッフフィルム「パーク(朴)大尉の大陸アジア式、残酷拷問・処刑術」の最新刊を入手したらしい。
 それでさっそく、お茶を飲みながら話も弾む。
 聞けば、なんでも無人自動基地の一つの発電施設で事故があったのだそうで、火災への対応に追われていたそうだ。
 一聞に「太陽光パネル」というと良いように思えて、実は発電をオンオフできないために、感電や火災リスクもある。設置に環境をかえって破壊してしまったり、山火事の原因になることもあるようで、パネルの製造と廃棄のことなどもあって運用は難しい。だから州軍閥は「文明の井戸」に等しい「無人自動基地」に全てを自動機械任せでなく、定期的な人為メンテナンスを行っている(これもまた、個々の村単体では困難な役目だろう)。


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