ふたりに狙われて-1
旅館のふとんの上で、私は全裸にされていた。
私の目の前に、おっちゃんの顔が迫る。
おっちゃんは酒臭い息まじりにささやいた。
「声出すんやないで。」
おっちゃんは私の首に、浴衣の帯を巻きつけている。
時々その両端をひっぱる。息苦しくなる。
「エエか、おっちゃんかってこんな真似はしたないけど、みな子チャンが騒いだら、本気で締めるからな……」
おっちゃんは私の乳房をつかんだ。
「この乳を思い切り揉みとうて、おっちゃんはみな子チャンらを誘ったんや……」
(あ、そうやったのか)と私は思った。
▽
おっちゃんの奥さんが海外旅行に出るから「その留守に、俺らは俺らで温泉でも旅行しようや」と私達を誘ったのは初夏のお休みだった。
旅館と言ってもホテルに近い建物だった。
でも豪華な夕食に盛り上がり、父ちゃんはふだん飲まないお酒に酔って早々とつぶれてしまった。
そんな夜だった。おっちゃんが私が寝てる部屋に入ってきたのは。
「みな子チャンも、」おっちゃんが言う。「オナニーする時に、強姦される自分の姿を思いうかべて気分つくる事あるやろ?」
たしかに……そんなことだってある。
でも私、生死の境目に置かれたような状態でセックスなんかしたくない。
「みな子チャンの母ちゃんが、オトコつくって勝手に飛び出して行った時、いろんな後始末したん おっちゃんなんやで。」
それはおっちゃんに感謝してる。
でも、それでこんな性的な嚇しに逆らえくなる自分の立場がムカつく。
「みな子チャン、安心し。」
酒臭いゲップをして、おっちゃんは自分の股間を指さした。
私は身体を少し起こしてそこを見た。
斜め上に勃起したおっちゃんのチンポ。
「おっちゃんは紳士やからな。ちゃんと避妊はしたっとるで。」
たしかに、チンポにはコンドームがかぶせてある。私は苦笑した。
(紳士が強姦するんかいな……。結局、酔った勢いでやったことだからって済ますのか……?)なんてこと思ったとき、私はおっちゃんの後ろのふすまのスキ間に、眼光を感じた。
(え、父ちゃん?)と思ったけど、その光はすぐ消えた。
(見間違いか……)
私はもう一度おっちゃんのチンポに目をやった。そして言った。
「おっちゃん、コンドームのかぶせ方、ちょっとおかしい。」
「え、そうか?」
「うん。私なおしたる(=なおしてあげる)わ。」
私は、おっちゃんのチンポに身体を近づけた。