石田明日香-1
水泳と陸上で短距離の二刀流をやってみせて話題を集めている石田明日香。全日本選抜は1種目のみの参加となったが活躍を見せた。夢は2競技にまたがっての五輪出場だ。
−−他の選手が回避したために出場のチャンスが巡った全日本選抜だった。
明日香「日本選手権の決勝に残る人たちと一緒にレースができるならこんなにいい話はないと思っていましたけど、正直なことをいうと参加できるとは思っていませんでした。出場が決まった時にはビックリしましたけどうれしかったですね」
−−もし出場できていなかったら?
明日香「国体前最後の調整のために陸上の記録会に出るつもりでした。100と200のフラットと100mハードルの3本。でも、全日本選抜に出場することになったので、陸上のチームには申し訳ないですけど、陸上の国体はぶっつけ本番でいくことにしました」
−−50mバタフライ1種目だけになった
明日香「選ばれればいいって思っていたから、その辺はあまり意識していませんでした。
でも、3日目だったので緊張感を維持するのは難しかったですね」
−−開幕前日に「全裸検量」があった
明日香「陸上でもやったことなかったので受け止めようがありませんでした。何十人も裸で並んでいるところなんて見たことないし。水泳の人の裸を見てて結構胸が大きくて形もいい人が多いなって思いました。私のおっぱいはEカップでこんもりしているような感じですけど、他の人って丸くて大きく見えるんですよね。陸上では私、大きい方だって言われているんですけど、水泳の人は結構大きい人がいるのかなって思います」
−−自信を失うことは?
明日香「そこまではなかったです。みんな同じ条件ですから」
−−水着は?
明日香「あまり気になりませんでした。むしろ陸上みたいに脚の動きが軽くなったし、ふわふわした感じがなかったので泳ぎやすかったですね」
−−最終日まで待たされたのは女子では一人だけ。レース当日までどうしていた?
明日香「サブプールでできるだけ泳ぐようにしました。水着に馴染むのにはあまり時間がかかりませんでしたけど、やっていくうちに早く本番来ないかなって感じに久しぶりになりました。陸上でもしばらく感じなかったかなぁ」
−−予選では自己ベストに肉薄。決勝では自己ベストを更新できた。
明日香「予選でスタートからフィニッシュまでぎくしゃくすることなく泳ぎ切れたからタイム以上にいい手応えを感じました。決勝はもう思い切りやろうと思って伸び伸びと泳げました」
−−松村奈央との対戦経験は?
明日香「あまりないですね。でも、競り合いに強いっていう印象はありました。陸上だと那須(ちひろ=陸上女子短距離のエース)さんに近い感じかな。ゴール間近で並びかたけど抜かしてくれないんです。ぐっと離されてしまうような感じ。それが似てる気がします。柴田(真理子)さんの方がうまくスピードに乗ったときに楽に抜けるような印象があります」
−−決勝で対戦した時の印象は?
明日香「スタートが予選以上にうまくいったしキックの動きもよかったし、ブレスの入れ方もいい感じだったのでいけると思いました。でも、松村さんが最後までスピードが落ちないでぐんぐん迫ってくるからきつく感じてきて・・・。陸上の100mで最後に胸を放り出すような感じに両手を放り出してタッチしましたけど、掲示板見て納得しました。松村さんってだから強いんだなって。陸上では1000分の1秒の差で順位が変わることがあって、着順がどうなるかドキドキすることが何度もありますけど、水泳でこんな経験をした記憶はないですね」
−−100分の1秒差で決着した
明日香「陸上でも水泳でも勝てば気持ちがいいし負けたら悔しい。でも、今回は今までにない緊張を味わえたので、これまで感じた悔しさとは違う気がします」
−−この大会での収穫は?
明日香「最後までスピードが落ちない泳ぎができたのが収穫だと思います。今までだったら残り7mくらいで失速して突き放されておしまいだったと思いますけど、ある程度粘れたのがよかったです。でも、勝つには粘れるだけじゃ足りないのもわかった気がします」
−−水着は持ち帰った?
明日香「はい、持ち帰りました。ここぞと言うときにレースで使いたいですね」