迷わず、素早く!-3
その日の夜、僕は僕の部屋で妹にあのフィルムを見せていた。
「なるほどね……」妹はルーペ片手にフィルムを見ていた。「やっぱりあのコ、タトゥーしてたんだ……。露骨に胸隠すから怪しいと思ってた……。」
僕は言った。「ウチに時々遊びに来てたから、僕はあのコ知ってたけど、あのコの方では僕を知らなかったんだな……」
妹は言った。「兄ちゃん存在薄いもん。たぶんあのコ今ウチに来たとしても、声出さなければ兄ちゃんの顔見てもわからないと思うわ。」
僕は言った。
「僕、そんな感じなのか……?僕はあんな可愛いコとセックスできてよかったけど……
でも、同級生で仲良しなら、お前が確かめればいいのに。」
「チッ!」妹は舌打ちした。
「私、自分の恥ずかしい秘密はいくつもあのコにうちあけたのに、あのコは こんな秘密を隠してたなんて…… 私が他のコにしゃべるとでも思ってたのかしら。うちあけてくれれば、兄ちゃんの短小で強姦させることもなかったのに。」
「『短小』はよけいだろ。」
「それにしても、兄ちゃん……」妹はフィルムをながめながら言った。「セックスしたのなら、ハメ撮りもしとけばよかったのに。」
「したよー。だけど『一枚あげる』と言ったら、あのコ そのハメ撮りを持っていったんだ。」
【おしまい】