夢と潜在願望-6
莉亜は大好きな男の子の感じる顔をもっと見ていたくて、止まって煽る勢いを落としてみる。
攻められているリョウが全力で堪えている様子はそれはそれで見物だった。
「んー、ん?」
お加減は如何ですかと、莉亜は鼻声漏らして探りを入れる。彼女はほとんど泣きそうな顔で悶える愛しい少年に、貪りしゃぶりながらウインクして見せた。
充実と満足と興奮と。
私の口の中で出していいよと、彼女の意思は以心伝心のはずだった。
おまけにリョウの唾液の付いた指でさっきから姫豆をクリクリやっていると、それだけで加熱してポップコーンのように爆ぜてしまいそう。まだ未開封・未開通のはずの牝壷の入り口が泡立つ煮汁のようにトロリとしてしまっている。
「んっ、んっ んぅ!」
初体験のフェラ行為ながらにも、果敢に一生懸命に想いを込めてしゃぶる。
少し息苦しいけれども放そうとは思えないし、かえって喉の奥まで飲み込んでやりたかった。しかもパンティの船底を捲った指でのエクスタシー自家発電で、だんだんに脳味噌まで蕩けてきそうだった。
ツルツルした蛇の肉頭が引き攣れて、痙攣するみたいに脈打ちだす。
舌の上と頬の裏、喉や鼻の奥にまで生臭い香りがあふれ出す。何よりも溢れ出した液体はドロリとしてリョウの体温そのものだった。
(口の中でリョウの精子が出てる)
生々しく蒸せるような射精液を咽ながら喉奥に注がれている。
ドクドクドック。
まるで麻薬のようで莉亜は極度の興奮に恍惚として気が遠くなりそうだった。
そして一拍子後れてから全身でイッてしまっていることに気がついた。
こんなにまで「くる」のは初めてだった。
深夜の病室のベッドで一人で自慰するのとは全く比べ物にならず、腰と舌腹の奥全体が燃え上がってくるようで、姫割れが盛り上がって起伏するようにパクパクして、官能の泡を吹き零すみたいな感じがした。膣道が慟哭して子宮が咽び啼いているようだった。
「あ、かは」
精液を飲み込むどころか口に含みきれず、唇から喉に伝ってしまう。
「ヒッ!」
莉亜の異変を察したリョウが労わるような手で腰や背中を撫でてきたのは、残酷で致命的な追い討ちのようだった。触れられた振動だけでも灯油をかけられた火のように、甘美な炎が目覚めかけた女体に燃え上がってしまうからだ。
(らめっ、らめらの、今触るのは。ヘンになっちゃってる、身体がおかしいのよ)
未経験の官能領域に突き落とされて、見返す莉亜の瞳は怯えてしまっている。
「莉亜、大丈夫? こんなことしただけで、そんなに感じてる? それか身体の具合でも」
リョウは彼女のオーガズムの濡れ顔に魅入られながらも、やや心配したらしい。
ただ抱きしめられただけで、莉亜は疼き跳ねる電気が翔けるような背筋を悩ましくくねらせて、抗いきれない条件反射のようにもう一回イッてしまっていた。