苦しい遊戯-1
――人形は決して喋らない。
主が動かす以外、自ら姿勢を変えることもない。
一日中口枷をされ、拘束され、どんな責め苦を与えられても、文句を言えない。
それが、彼女が人形になると決めた時、告げられた誓約。――
縛り終えた主は、人形を自分の部屋へと連れていった。
仕事をする彼の机の横には、太い2つのディルドが聳え立つ台座がある。
主は人形を、それを跨ぐようにして座らせた。
飾り気のない台形の台座で、背もたれなどはない。
後ろ手に縛られたままの不安定な姿勢で、人形の腰がゆっくりとおろされていく。
ミチ・・・・ミチッ・・・・と、微かな音を立てて、ディルドが2つの穴へと埋まった。
苦しげに呻きながら座り終えた人形は、上目遣いに主を見上げた。
「すまないね。仕事が終わるまで、それで遊んでてくれ」
そう言うと、台座のスイッチを入れた。
途端に「・・・ふぐっ・・・」と人形が小さく呻いた。
台座から伸びる2本のディルドは小刻みな振動を繰り返し、2つの穴を、ゆっくり、ゆっくり静かにかき回していく。性急に上らせることはしない。だが延々と終わりなく刺激が続く。
スイッチが切られるまで、人形が喘ぎ続けるという算段だ。
主はそれを見届けると、あとは何事も無かったように仕事を始めた。