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相対性マグネット
【フェチ/マニア 官能小説】

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プロローグ-1


 「……であるように〜〜」
昼下がり、教室へ差し込む陽に当たりながらAは大きな欠伸をする。
教室と言っても学校にいるわけではなく、とある公民館の一室にいるのだ。
希望制で公民館で色々な授業を受けれるようになっている。
薬品化合講座、イラスト講座、陶芸体験講座に、料理体験講座、茶道体験講座など、その他にも色々あるがまあ大体こんな感じだ。
俺は薬品化合講座に入っている。
理由は特にない。別に楽しそうだからってわけでも友達がいるからってわけでもない。なんとなくだ。
何かの資格が取れるらしいが、よく読んでいなかった。
毎回よく分からん実験をして、講座を受けて終わりだ。
暇な休み潰すにゃいいけど正直外野にすれば良かったとか思ってる。
講座だって半分の人くらいが机に突っ伏して寝ているのだ。
「…ということでね!持ってきましたよ!」
講師の声でハッと前を向く。
講師はいかにも怪しそうな薬品を両手に持っていた。
「これは人体の血流を促進させる薬なんだよ」
みんなの前で講師がこの薬の概要について説明している。
どうやら混ぜるとそういう薬品ができるらしい。
講師は嬉しそうな顔で右手の薬品を左手の薬品に流し入れた。

すると途端、緑色の煙があたりを覆っていく。
教室はパニックになった。その煙は教室一帯を包み込んだのだ。

「お、おい大丈夫か……?」
どこからか心配する声が聞こえるがなんか遠い。
上手く言えないけど遠くから話しかけられている感じがする。
煙が収まるとAは周りの状況に唖然とした。
俺が今まで座っていた椅子の脚が柱のように大きくなっている。
これを一瞬椅子の脚だと理解するのに少し時間がかかった。
Aは取り憑かれるように教室の外へ出た。
教室の扉が少し開いていたのが幸いだ。Aは小さい身体で廊下を走る。
身長で言ったら14センチ位だろうか。命の危険があるのに、Aの頭には自分が死ぬ事を全く考えていなかった。
Aには1つ特殊性癖というものがある。
それと今のこの状況がドンピシャなのだ。
サイズフェチという性癖で体格差を利用したフェチである。
Aは教室の皆をおいて、一人料理体験講座の教室へと走っていった。


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