謎のオヤジ-3
動かした手が、ようやく支えを見つけてそれを握りしめた。
(柔らかい…… あったかい…… それに、なんだか……初めての感じがしない……)
僕がその支えを握る手に、顔を近づけるとそこには丸くふくらんだ乳房があった。
(えっ?)僕が顔を上げると、オヤジがニヤニヤしながら僕を見おろしている。
でも、僕が握っているのはなめらかな丸い乳房だ。
オヤジはコートの前を開いて、僕を抱いていた。
「深く考えるんやないで。キミのエエのんもらうからな。」
オヤジはカラダを動かした。僕は再び周りが見えなくなるくすぐったさに包まれた。
気がつくと僕は階段の手すりにもたれて半分眠っていた。
オヤジはいなかった。下着とズボンは引き上げられていた。僕は立ちあがって身なりを整えようとすると、下着の中に何か入ってるのに気づいた。
(ガーゼのハンカチだ…… チンチン包んでた……)
僕はそのハンカチの匂いをかいでみた。僕の精液のニオイに混じって、かすかに「お母さんの汗」の匂いが感じられた……。
僕はイルミネーションをもう一度見にいった。
まだまだそこは、見に訪れる人たちでにぎわっている。
僕は、下着の中でチンチンを包むガーゼのハンカチの感触を味わいながら歩いていった。
「強姦で童貞を終わらせるつもりだったのに、逆強姦で童貞を終了してしまったよー。」
【おしまい】