男の存在-1
この日、美咲は奈緒が利用していた駅に来ていた。
理由はあの男を探すためだった。
もちろん奈緒には黙って行動を起こしていた。
初日から見つけることができないことぐらい覚悟していた。
美咲がその駅に通い一週間ほど経った時、ホームに男はいた。
美咲はスマートフォンに映し出した写真と照らし合わせ
この男に間違い無いと確信を持った。
美咲『あの・・・すいません』
男『・・・?・・・』
男は突然声をかけられ、無言で美咲を見ていた。
美咲はスマートフォンに奈緒の顔写真を映し出し、男に向けた。
美咲『この子・・・知ってますよね?』
男『・・・ん?・・・誰かな・・・』
美咲は心の中で奈緒に謝りながら、
奈緒の『あの写真』をスマートフォンに映し出し男に向けた。
美咲『この子に・・・こんなことさせたの・・・あなたですよね?』
男『・・・・・・』
男は無言で表情を変えずにその写真を観ると、口元を緩ませた。
男『奈緒ちゃん・・・元気してる?』
自然と美咲は身体に寒気が走るのを感じた。
美咲『あなたに奈緒のことは関係ない・・・警察呼びます』
男『警察?・・・どうやって証明するの?(笑)』
美咲『奈緒の写真に・・・何枚もあなたが写ってる』
男『美咲ちゃん・・・よく僕を探せたね』
美咲『・・・え?・・・』
美咲は自分の名前を呼ばれたことに驚きを隠せなかった。
そして次の瞬間、美咲の身体は自由を失った。
男『美咲ちゃんも奈緒ちゃんと同じぐらい可愛いねぇ!』
男は動かなくなった美咲をじっと見つめた。
男『よし決めた・・・美咲ちゃんも辱めちゃおっと』
美咲は背筋が凍る思いだった。
美咲は彼にホームのベンチに連れて行かれた。
それは奈緒と同じシチュエーションだった。