東 愛実-1
これは私が21歳の頃大型トラックに乗り始めた当初出会った女の子愛実ちゃんとの話です。
九州のとある地方のコンビニによく夕方バイトしている女の子が居た。
その子がいるコンビニにいつもは4tトラックで行っていた。
普段私は大型トラック乗りだが会社の都合上4t車も乗ることがあった。
その時だいたいコンビニの駐車場に横付けして止めるのだがいつも見送る視線を感じていた。
いらっしぁぃませぇ〜
今日も独特ののんびりした挨拶が聞こえて来る。
彼女は大概この時間は出勤していた。
可愛いけどどこか田舎っぽさが抜けない綺麗な黒髪で二重の猫目の女の子。
声をかけたいけどどこか寄り付かせない雰囲気を持っている。でも私が店を出てトラックに乗り込んでいる時にいつも視線がぶつかるのだ。
そんな時いつも通り彼女が居たので意を決して声をかけることにした。
タバコとコーヒーを買って千円払ってお釣りをもらう時を狙っておつりから100円を2枚素早く抜いて彼女に差し出した。
彼女は少し驚くように私を見上げると素早く言った。
いつも仕事頑張ってるよね!これでなんか飲んでよ。じゃあね!
あくまでスマートに簡潔に伝えるとその場を立ち去った。
それから1週間そっちの方に行くことも無かったので会えず2週間ぶりに寄ると彼女が居た。いつも通りコーヒーを取ってレジに行くとタバコの品名を言う前に私のタバコを用意してくれていた。いつも通り千円から払ってまた200円置いていこうとすると何故か彼女はレシートを俺に渡して離さなかった。
顔を見ると俯いて赤らめていたのでレシートを見ると、電話番号とともにいつもありがとうございます。事故に気をつけてくださいね。またお待ちしてます
愛実と書いたレシートをくれた。
彼女にありがとう。君もお疲れ様。またなんか飲んでよ!と見つめて言って200円置いていった。