初めての貸出し-5
「あっそっ……それっ……あんっ……そっ、そのまま散々弄くられて……」
「ここを?」
「クリトリスも……そうっ……穴も……うっ、指も入れられた……あんっ」
そこはもうびしょ濡れというよりはぐしょぐしょで、手のひらですくい取れそうなほどに淫汁にまみれていた。
「あっいいっ……」
「それじゃすぐに逝っちゃっただろ?」
「そうっ……立ったまますぐに逝っちゃったぁ〜……そっ………あっ……いっ……逝くっ……」
美香はここでも本当に逝ってしまった。膣穴からさらにヌルッとした淫汁が溢れ出し、ねっとりと私の手にまとわりついてきた。
「オマンコびしょびしょだよ」
「だって〜……気持ちいいんだもん」
「で、こうか?」
矢継ぎ早に膣穴に中指を一本挿入した。挿入というよりも当てがっただけでぬるっと勝手に吸い込まれていくような感じだった。
「あぁっ……いぃっ……でも指は、はんっ、少しだけ……ホント、くうっ、一瞬で……」
ちょっと考えた末に、私は言った。
「即?」
「そうっ……うぐっ……」
か〜っと私は熱くなり、薬指を増やして二本の指で掻き回した。
「いきなり嵌められたんだ?」
「あっ、気持ちいっ、そっ……嵌められた〜あひっ」
茶色のスーツのタイトミニを尻までめくられ、パンストごとパンティーをむしり剥がされるようにして、美香は後ろからいきなり犯されたのだと言う。
何がなんだか解らないままの一回戦だったらしい。確かにそうかもしれない。久々の再会。ましてや互いに愛し合った仲、しかもそれを目的としている。まずは即座に性器を結合したがるのも無理はあるまい。私とて同じようにするかもしれない。
「それで一気にあの頃に戻った?」
美香は、私の指の抜き差しにぐっと声を堪えながら、顔をしかめて頷いた。
その顔を見ていると、私は無性に腹が立ってきて、強引に指をなかで暴れさせた。
「だっ……だめっ……あっ、また逝っちゃうぅ〜〜……」
美香が両脚を突っ張って、次の瞬間ぐにゃりとなった。
指はもうべとべとになっていた。それを彼女の口にねじ込んで舌で絡み取らせると、私はその口に吸いついて唾液ごと淫汁を啜り上げた。
「二回目は?」私は訊いた。「やっぱりシャワーを浴びてから? それとも風呂場でかな?」
美香がもぞもぞとして首を横に振った。
「シャワーを浴びてから」
二人は順番にシャワーを浴びて、しばらくの間ビールを飲んだりして一息入れていたらしい。
そして私たちも現実にビールを飲んで一息入れた。確かに一度交わってすでに最終目標を達成した以上は何も急ぐことはない。
二人の夜は、まだ始まったばかりだ。
美香が窓辺に立って夜景を眺めていたときのことらしい。
「いきなりお尻から舐められたの」
ちょっと情景が浮かばず、私は黙っていた。
「脇田さん、バスローブの下から潜り込んできて、後ろにしゃがんでお尻に顔を埋めてきたの」
ああ、そういうことか。「クンニされたんだ? 尻の穴からオマンコの穴まで?」
美香は黙ってこくりとした。
私は、ビールを一気に呷ると立ち上がり、身につけているものをすべて脱ぎ捨てた。
ペニスは天を突くような勢いで硬直し、先走り汁がブリーフとの間で糸を引いた。
美香はソファーの上でパープルのワンピースをマイクロミニのようにたくし上げたまま、ややぐったりとしていた。胸元からはイエローのシースルーブラで飾られた巨大な乳房が剥き出たままで、真っ白の下半身に張りついたピンクのシースルーと相俟って、艶かしすぎるほどに淫猥な姿を晒していた。
この妖艶でアンニュイな感じこそが、私の美香に求める理想とする姿だった。
そんな愛おしい妻のアヌスからヴァギナまで私は別の男に差し出してしまった……。
今更ながら、私は後悔と自責の念に激しく心が苛まされた。
しかし、やはり彼女は天性の淫女だった。私の心中になど構いもせず、反り返ったペニスを一瞥するなりにやりとして身体を前にのり出してきた。
「苦しそうだから一回抜いてあげるねっ」
そう言って、美香は怒張にしゃぶりついてきた。
「うっ……」
脳天を一気に快感が突き上げた。
一瞬湧いた逡巡やら自責の念は、たちどころにどこかへ吹っ飛んでしまった。
性的な魅力だけでなく、美香の持つこの天然というか天真爛漫であっけらかんとした性格もまた私の大のお気に入りで、そしてまたいつもそこに救われた。
ちゅぱっ……ちゅぱっ……とは言え……ぢゅるぢゅる……ぢゅるぢゅる……いまは堕とされようとしている……ちゅぽちゅぽ……ちゅぽちゅぽ……いや、救われようとしているのか?
昇天の速さはどうやら美香ばかりでもなさそうだ。
私は我慢に我慢を強いられてきていただけに、もういますぐにでも射精したい衝動に駆られていた。
それを敏感に察知して、美香は雁首の部分だけを強く唇で挟みつけると、左手で陰嚢を揉みさすりながら、右手で激しくしごいてきた。