17才の花嫁(第1章)-2
自室に戻った智花に、性的衝動が訪れていた。
(さっき朋美ちゃんに触られたからだわ)
スカートの中に手を入れて、さくらんぼ模様のパンティの上から指を這わす。目を閉じて、秘部から生じる感覚を追った。唇から吐息が洩れた。小さな花の芽はぷっくりと尖り、秘裂から熱いものが零れた。
(こんなことしていてはいけない…)
自制心が働いた。
(明日の予習しなくっちゃ)
指を動きを止めて、ノートを広げた。
吉田家での生活は、すべてうまくいっていた。他人の家にいるという息苦しさはまったくなかったけれど、吉田夫妻に甘えすぎてはいけないと、自分に言いきかせていた。ある夜、叔母の珠代が急に腹痛を訴えた。備え付けの薬を飲んで寝たけれど、治らない。深夜2時、章朗は夜勤で不在だったので、智花と朋美が付き添って、救急病院にいった。診断は盲腸炎であった。翌朝、入院ということになった。
珠代のいないあいだ、智花は朋美と二人で家事をきりまわすことになった。慌ただしい日々が始まったが、日ごろ世話になっている感謝の気持ちがあるので、苦にはならなかった。学校の帰り、病院で30分くらい珠代とおしゃべりをして、家に帰ると夕食のしたくの時間であった。
ある日の夜、晩酌をしていた章朗は、「智花ちゃん、ビール飲まないか?」コップをさし出してきた。
「未成年ですから、だめです」
智花は笑顔でことわった。空になった章朗のコップにビールを注ぐ。
「やはり、智花ちゃんのような可愛い子に注いでもらうと、ビールもいちだんとうまいなあ」
章朗は目を細めた。
うまそうにビールを飲み、智花の作った料理をつついている章朗は、いかにも人が良さそうであった。
すべての用事と入浴をすませて、智花が自室にはいったのは、10時すぎだった。授業の予習をやっておきたかったが、疲れていた。
(明日の夜にも生理がやってくるかも…)
生理用ナプキンを翌朝に着けることに決めて、万が一のため、生理パンティに穿き替えた。パジャマを着て、目覚まし時計をセットして、ふとんにはいった。目をつむる。すぐに睡魔がやってきた。
深夜、蒸し暑さを感じて目を覚ますと人の気配を感じた。ぼんやり目をあけると、章朗の顔が真上にあった。目が充血してるように見えた。怖れを感じながらも
「どうしたんですか?」
あたまをもたげて、智花は声を出した。章朗の目は異様に光り、顔をぐっと近づけてきた。からだ全体に恐怖が走り、智花はとび起きようとした。が、その前に章朗は、掛けぶとんをはねのけ、非常なすばやさでもぐりこんできた。
「なっなにを!」
章朗は逃げようとする智花にのしかかってきた。
「しっ、だまって」
声が上ずっていた。
「いやです!」
智花は腕を伸ばして、章朗をはねのけようとした。おどろきと恐怖のなかで必死に抵抗する。
章朗は智花の手首をつかんできた。両手の動きを封じられた。
「可愛い子だ、なんて可愛いんだ!」
「やめて!」
章朗は智花の胸の上にのしかかり、顔と顔をぶつけてきた。
くちびるを奪われる恐怖が走り、智花は顔をねじった。
「もう子供じゃない。いいことを教えてあげるよ」
章朗の声はおぞましかった。智花の手首から手を離すと、すばやく動いて、花柄パジャマの下に指を掛けた。
(脱がされるわ!)
恐怖が走る間もなく、ゴムを摘まれ、膝まで下げられた。
「いやっ!」
智花はとっさに足を強く閉じ、膝を立てながら、からだを反転させた。立ち上がって逃げようとした。しかし、章朗に後ろから腰を掴まれた。よつんばいの格好で下着を晒してしまった。
章朗の手は、前にまわり、智花の下着に触れてきた。太腿のあいだに指を入れようとする。
「いいことを教えてあげるんだ」
「やめて!お願ぃ」
智花は泣き声を出した。恐怖と嫌悪にまみれながらも、足をしっかり閉じて、愛撫を拒もうとした。が、章朗の指は悪魔のようだった。小さな花の芽を攻められ、4本の指が股を割って激しく動いた。