純・潔・検・査-2
生娘の証は、当然のようにそこにあった。
「やっぱり、あるんだな」
沼口は満足げに頷く。
「あ、あたりまえです……」
白い顔を真っ赤に染めて答える恵理子。膜もまた、穢さないでと必死に訴えているかのようだった。
沼口はあらためてカメラを手にすると、恵理子の前にかざした。
「これからその証拠を撮るから、自分で開いておけ」
写真を撮らせるために自分の手でいちばん大事なところを晒すなど、あまりにも屈辱的なことだ。逆らえないとは知りつつも、簡単にできるようなことではない。
ためらっている恵理子を見て、沼口はシャツの胸ポケットに挿してあった高級ブランドのボールペンを手に取り、秘裂に突き付けて言う。
「言うことを聞かなかったら、これを入れて膜、破いちゃうよ」
ボールペンで処女喪失。
たとえその後に本当の凌辱が待っているのだとしても、こんな無様な話もあるまい。
「ひ、ひどい……」
無垢の乙女を犯そうとする男が、実際にそんなもったいないことをするわけがない。だがその程度のことにすら思いが及ばないのが、恵理子という娘の純粋さだった。恐怖に支配されていればなおさらだ。
「わかりました……」
やすやすと屈した恵理子は、ぐっと目を閉じて両手で花弁を広げ、乙女の秘奥を開帳した。恥辱の瞬間を自分の目では見たくなかった。しかし目を瞑っていても、沼口の淫猥なまなざしがファインダーを通して性器に注がれるのは、ひしひしと感じざるをえない。
ピッという電子音が、フォーカスが彼女の膣口にロックオンされたことを告げると、もう乙女心が張り裂けそうだった。
カシャッ!
無情なシャッター音とともに、女子中学生の穢れを知らぬ性器が、マクロレンズの高い解像度で沼口のカメラの中に納まった。
「いやいや、本当に良かったよ。バージンじゃなかったら美少女が台無しだからな」
沼口は悦に入って言う。
だがその乙女の純潔も、もはや風前の灯だった。
いちばん恥ずかしい部分を写真に撮られ、屈辱と絶望に打ちひしがれた恵理子はもう、さっき閉じた目を見開くことすらできない。そしていよいよ、悪魔の瞬間が近づいている。
神様、助けて……。
思わず心中でそこまで祈ってしまう。
目を閉じた暗闇で、しばらく沈黙と静寂が続いた。