伐られる処女林-1
これからされる仕打ちを告げられて、恵理子は慄然となった。全裸にされ、陰毛を見られただけでも死ぬほど恥ずかしいのに、その陰毛まで剃られて、女の子の大事な部分を丸見えにされてしまうなんて。
「どうして、そんなことをするんですか……?」
恵理子は無駄とは知りつつも拒もうとした。
「決まってるだろ。美少女はパイパンのほうがもっと可愛いからだよ」
沼口の目はいよいよ淫猥さを増していた。パイパンなどという性的な俗語を恵理子は今まで聞いたこともなかったが、どんな意味かはだいたい理解できた。わざわざ尋ねるのも憚られる。
「その前に、この生え具合はちゃんと記録しておくとしよう」
沼口はおもむろにカメラを手にした。無毛にしてやったほうがより可愛くなるとは確信していたものの、やわらかで繊細な若草もやはり少女らしいものであり、それはそれで十分に魅力に富んでいるように思えたのだ。剃り落とすのも、ちょっと名残惜しくなる。
それでまずは全身の裸像を、角度を変えて何枚も撮る。
「店じゃ絶対に売れない、超絶美少女のヘアヌードってところだな」
ヘアヌード……同級生の男の子たちの会話でそんな言葉がふと耳に入って、ピュアな恵理子は聞くだけでも恥ずかしくなった憶えがある。まさか自分が撮られる側になるなどとは思いもよらなかった。
さらに下からのアングルで、叢越しに可愛い顔まで収めたショットも撮る。
「大事なところは、しっかり撮らないとな」
沼口は一眼カメラのこれまでの標準レンズを外し、マクロレンズに付け替えた。カメラの知識がない恵理子にはその拘りの意味はわからないが、この期に及んではそんなことはどうでもいい。
凶器にすら思えるカメラが、乙女の恥部に迫る。長く伸びたレンズは、何かそのまま性器にまで入って来そうな気がして、恵理子には恐ろしかった。
沼口はファインダー越しに恵理子のデルタを覗いた。接写に適したレンズだから、恥毛の一本一本までくっきりと像を結ぶ。薄い叢では隠しきれない陰裂も、鮮明だ。
息を凝らしてフォーカスを定め、シャッターボタンを押す。
ピカッ!
まぶしいフラッシュが一閃すると、陰毛が灼かれそうな気がした。
カシャッ!
シャッター音が、秘裂に食い入る。それが何度も繰り返される。
カメラに犯された。
そんな絶望感に襲われ、恵理子はうなだれた。だがそれに追い打ちをかけるように、沼口はカメラを裏向け、今撮ったばかりの画像をモニターで彼女に見せつけた。
「ほら、見てみろ」
黒々とした叢の一本一本も、その下に走る縦筋も、高い解像度でくっきりと写っている。彼女は目を背けようとしたが、一瞬でも、そのありさまはまぶたに焼きついてしまう。
「いやぁぁっ!!」
自分の恥部の接写画像を見せられるなど、乙女心を引き裂かれるような辱めだった。